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学科 産業関係学科
年度 2008
ゼミ名 松村 彰
タイトル 労働意欲を向上させるには ~働く人の意識と雇用管理の動向~
内容 第一章では「働く人の意識と就業行動」と題し、労働者の意識と仕事に関する満足感について分析した。依然として高い日本型雇用への評価や一企業キャリア、長期的な傾向として心の豊かさや自由時間を求めていること、仕事に対しての意欲が低くなった理由など労働者の意識、またその変化について分析を行った。
第二章では「企業経営と雇用管理」と題し、仕事の満足感について労働者側の認識と企業側の認識では労使の認識に大きなギャップがあること、賃金制度の見直しにより導入された業績・成果主義的賃金制度を労働者はどのように感じているのか、またそれが労働者の仕事に対する意欲の向上につながっているのか、などを統計に表されたデータをもとに分析を行った。
最後に、まとめでは、働きがいのある社会に向け、雇用の安定のもとで一人ひとりの労働者が意欲の発揮と職業能力の開発に向けた適切な雇用管理を実現するため、良好な労使関係の形成、公正で納得性の高い賃金・処遇制度の構築を促すことの重要性についてまとめた。
調査により人の意識をみることには限界があり留意が必要ではあるが、ここでは統計に表れた範囲内で、日本人の仕事観や現実の仕事への満足感などについて検討してみた
講評  当ゼミでは卒業論文のテーマの設定は、基本的には各自に任せています。毎年産業関係に直接関係のあるテーマの他に、政治、国際、社会、文化、スポーツなどさまざまな分野を扱った卒論があります。大学4年間の集大成としてあまり相応しくないものや、我々と馴染みのないかなりかけ離れたテーマ以外は、学生が自由に選んだ題材をそのまま認めています。今年は例年以上にバラエティに富んだタイトルが揃いました。ロシア経済、国際人事管理、地球温暖化、教育制度、プロ野球選手、芸人養成所などなど。
 卒論は選んだ題材で優劣が決まるわけではありません。選んだ題材をもとに、問題提起が的確に示され、それを解明するため必要なデータと事実をもとに論理を展開する、そして自分の主張をまとめて結論に導く、これが論文のスタイルです。卒論で大切なのはオリジナリティです。自分の考えをあくまでも自分の言葉で表現することが大事です。こうした要素が整っているかどうかを採点基準にして、私は卒論を評価することにしています。
 今年の卒論は、何とか論文の体裁は備えているものの、例年に比べると力作が少ないように思います。ユニークなタイトル(題材)が多かっただけに、もっと実証的分析に力を入れ、論理をきちんと組み立てれば、面白い論文ができたと思います。この卒論が文字通りの「卒業」ではなく、各自が新たなスタート台に立って、再び新たな「卒論」に取り組んで欲しいと願っています。
キーワード1 労働意欲
キーワード2 業績・成果主義的賃金
キーワード3 雇用管理
キーワード4  
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