詳細 | |
---|---|
学科 | 社会学科 |
年度 | 2017 |
ゼミ名 | 鯵坂 学 |
タイトル | 精神疾患のある親をもつ子どもの立場について―彼らの偏見に対する認識に着目して― |
内容 | 本論文では、精神疾患のある親をもった子どもに焦点をあてている。精神疾患の患者数は年々増加しており、今では国民の五大疾病の中で一番患者数の多い疾病である。これに伴い、精神疾患を罹った親のもとで育つ子どもも増えている。しかし、そういった子どもに対しあまり社会的な目線は向いていない。彼らは精神疾患のある親と過ごす生活の中で、様々な生活困難を抱えている。その中で筆者は特に、彼らが親の疾患について周囲に公言できていないことが問題だと考えた。それは親の状態を公言することで、社会からの孤立を防ぐことが可能となること、また、公言すること自体に彼らの生活ストレスを低減させる効果があると考えたからである。そして、公言できない原因には世間の精神疾患に対するスティグマ意識や偏見があると考え、精神疾患の親をもった子どもに調査を実施した。しかし、調査の結果、精神疾患に対する偏見の問題以上に、精神疾患ではない方の親が家庭外の他者に公言しているか否か、という親の態度が子どもの態度に重要な影響を与えているのではないか、ということが推測された。 |
講評 | 今年度の就職は全体として早めに決まった人が多かったのですが、卒論への取り組みが遅れた人がかなりいました。これにより昨年と比べて、「生煮え」の卒論が多くなりました。それなりに頑張った人もいましたが、読んでみて問題なく「A」だと確信できる論文は、残念ながらありませんでした。気が付いたことを書きます。◇良かったこと:独自な視点からテーマを選んで、先行研究をふまえて分析視角を設定し、フィールド・ワーク、インタビュー、参与観察を頑張った人がいた(4人)。◇反省点:①先行研究を見つけそれをじっくり読み、そのエッセンスを自分の言葉でまとめることが不十分な人が多かった。その結果、かなりの人にコピー・ペーストの部分が見られた(5人)。なかには、複数ページにわたり先行研究の丸写しと思われる論文もあり、口頭試験の時に修正を指摘しました(3人)。②春に配ったスタイル・ガイドにそった記述が出来ていない人があった(7人)。読んでいないと思われます(3人)!!!。実社会に出ればわかると思いますが、文章を書くにもそれぞれの組織・団体にルールがあるのです。③引用の付け方が不十分で(5人)、また(注)を使わない人もあった(7人)。④事実と意見の区別が曖昧な文章を書いた人(6人)⑤1つの文章が長すぎ、文脈が分りづらい論文があった(8人)。もっとシンプルで的確な文章を書いてください。◇皆さんへのお勧め:就職すれば、短いかもしれませんが報告書などを書くことがあると思います。そこで分かりやすい簡潔な文章を書くことは、大切なことだとわかると思います。同志社大学社会学科で勉強し、2万字以上の文章を書いたわけですから、文章や文字にはこだわりを持ってください。 |
キーワード1 | 精神疾患 |
キーワード2 | 親子 |
キーワード3 | 偏見 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
戻 る |