詳細 | |
---|---|
学科 | 社会学科 |
年度 | 2017 |
ゼミ名 | 板垣 竜太 |
タイトル | セックスワーカーの労働意識と日常の人間関係 |
内容 | 日本において、それらを歴史的にみると、セックスワークは「売春」として扱われてきた。犯罪行為、または少なくとも違法性を含んでいるとみなされてきたのである。そして、それが「労働」という概念で捉えられ始めたのはごく最近のことである。売買春は犯罪行為であるが、このセックスワークはそういった違法領域と常に隣り合わせである。しかしながらそういった性を売りにして、「セックスワーク」と呼ばれる仕事があり、それは性産業における労働のことを指す。またその性産業において、それを仕事として働き、経済活動を行っている人々がいる。その人々を「セックスワーカー」と呼び、そのセックスワーカー5人のインタビューをもとに、「日常との切り替え」や「誇り」と「罪悪感」の有無と、それらの関係性を考察した。そしてその結果、彼女たちの対人関係が、それらを考えるにあたって、大きな決定要因となっていることが分かった。 |
講評 | 京都で働く女性セックスワーカーについて、インタビューにもとづいて、その労働意識を明らかにしようとした論文である。セックスワーカーに関しては、評論的なものやアンケート調査などはあっても、彼女らの仕事外の人間関係も含めてインタビューをおこなったものは珍しい。著者は同世代の理解ある男性として、彼女たちの声を引き出すことにある程度成功しており、貴重な知見が得られている。最後に仕上げる時間が不足し、文章が荒削りで、彼女たちが抱え込んだリスクとその労働意識との関係についての考察が深められなかった点において、もったいない感じは否めない。ただ、特に彼女たちの「誇り」と「罪悪感」が「日常の人間関係」に規定されているという知見を見いだした点は、今後深めるべきテーマを掘り起こしたと考える。 |
キーワード1 | セックスワーク |
キーワード2 | 対人関係 |
キーワード3 | 労働意識 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
戻 る |