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学科 社会学科
年度 2017
ゼミ名 板垣 竜太
タイトル <食べる姿を見ること>のジェンダー差に関する社会学的研究 ―韓国のインターネット放送モッパンを中心に―
内容 食べるという行為は単純に生きるために食欲を満たす行為にとどまらず、ひとつの社会の文化をあらわす媒体としても存在する。この研究は近年韓国内でブームを巻き起こしている食べる映像である「モッパン」に注目し、視聴同期やその決定要因、視聴影響をもとに韓国社会の一部を考察することを目標とした。その中でも特に視聴理由にジェンダーの差が大きく表れていることに着目し、男女の視聴者がどのような動機を持ち視聴を決定し、視聴を通じてどのような影響を与え、与えられているのかをインタビュー調査をもとに実証的に考察した。モッパンを視聴する男女12人とモッパンを放送する女性一人の計13人のインタビュー調査から、?社会が与える視線や抑圧を男性より女性が敏感に感じ取っていたこと?そのため、女性視聴者は身体への規格化やジェンダー規範によるストレスを解消するための方法としてモッパンを視聴しダイエット代理満足を得ること?反対に製作者側はその規格化や規範を視聴者側から感じ取り新たなストレスが発生していたことなどが確認できた。
講評 食べる姿を見せる韓国のインターネット放送「モッパン」について、視聴者側の分析をおこなった研究である。男女計12名の視聴者と1名の出演者にインタビューをおこなった結果、その代理満足(代償行動)のあり方に明確なジェンダー差があり、それがダイエット、マナー、セクシュアリティといった権力と関連していることを明らかにした。考察にさらなる突っ込みがほしかったし、モッパンをよく見ている人というサンプルに偏った分析ではあるが、表層的な評論になりがちなインターネット文化論を、社会学的な方法によって展開できていると考える。
キーワード1
キーワード2 モッパン
キーワード3 ジェンダー
キーワード4 ダイエット
キーワード5 代理満足
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