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学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2017 |
ゼミ名 | 越水 雄二 |
タイトル | イギリスの茶文化-異文化がどのように伝統となったか- |
内容 | この論文では茶を題材にして異文化がどのように浸透して伝統に変化したかを考える。 第一章はまず茶のヨーロッパ浸透の歴史について取り上げる。第一節ではヨーロッパ流入期の茶がヨーロッパの人々にどのように理解されていたかを医学的『茶論』から見ていく。第二節ではいかにしてイギリスに茶が浸透したかについて、その当時の記録から読み取っていく。第二章ではイギリスの茶の文化について取り上げる。第一節ではなぜイギリスで茶が浸透したのか、その要因について述べる。第二節ではイギリス独自の喫茶習慣とイギリスで好まれた茶の種類について取り上げる。第三節では茶と同時期にイギリスに流入したコーヒー、ココアとの競争について述べる。第三章ではイギリス帝国主義と茶について取り上げる。イギリスの茶の文化には帝国主義の背景があり、第一節では茶と深く結びついた砂糖の獲得競争について述べる。第二節では「文化」から「商品」へと変化した茶が最大輸出国中国との関係をいかに変化していったかに注目する。第三節ではイギリスが茶の供給を中国の依存から、植民地における栽培へと供給源の転換を図るようになった過程について注目していく。 |
講評 | 2017年度の〈西洋教育文化(史)ゼミ〉では、7本の卒業論文が提出されました。また、前年度3年次の本ゼミ参加者のうち1名は、今年度4年次に卒業研究を提出しています。 どの卒業論文/研究のテーマも、執筆者それぞれの興味関心に基づいて自由に設定それたものです。テーマの決定や取りかかりが遅かったり、就職活動や公務員試験に時間をとられたりなど、卒業論文/研究の完成が本人にも私にも心配になることもありました。しかし、ゼミで中間発表と相互検討を重ねながら全員が何とか論文を書き上げ、卒業予定者は全員提出できたことをまずは喜びたいです。そして、各自の取り組みの姿勢で反省すべき点は、きちんと振り返っておく必要があります。もちろん私も、各人に適切な指導ができていたかをよく反省しなければなりません。 「文は人なり」(文章は著者の人間性を表わす)と言われる通り、学生それぞれの個性がよく反映された卒業論文/研究になっていると私は思います。皆さんにとって今後、論文/研究の内容が西洋に限らず日本や世界の教育や文化、社会などを理解していく上での原点になることと、執筆の経験がそれぞれの仕事に活かされていくことを祈っています。 |
キーワード1 | イギリス |
キーワード2 | 茶 |
キーワード3 | 浸透 |
キーワード4 | 文化 |
キーワード5 | 帝国主義 |
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