詳細 | |
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学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2017 |
ゼミ名 | 越水 雄二 |
タイトル | フランスの移民と向き合う取り組み―学校と地域を通して― |
内容 | 本稿では、フランスで移民の子どもに対して行われている教育や支援を理解したうえで、彼らが社会に適応し疎外感を味わうことなく生活するためには何が必要となるのか考察した。視野を広く持ち、学校教育だけ でなくZEP政策やアソシエーションの支援などの地域という視点にも注目した。平等について考える機会となり、さらに支援の形は多岐に及ぶと分かるだろう。 移民の子どもが多くの壁に直面するのはフランス人とは異質な者という社会の意識によるところが大きい。それでも本稿で論じるフランスに特有の政策や職業や団体は、移民に最も必要な「居場所」を与え、孤立状 態に陥るのを防ぐ役割を担っていると捉えることができる。 今後も増加するであろう移民の子どもに対し、時代や地域の実情に合わせて多様な選択肢を用意していくことが、共和国の理念を掲げるフランスで希望を持って生きていける社会基盤になると考える。そのような社 会の実現を期待しながら、これからもフランスの移民の子どもに注目していきたい。 |
講評 | 2017年度の〈西洋教育文化(史)ゼミ〉では、7本の卒業論文が提出されました。また、前年度3年次の本ゼミ参加者のうち1名は、今年度4年次に卒業研究を提出しています。 どの卒業論文/研究のテーマも、執筆者それぞれの興味関心に基づいて自由に設定それたものです。テーマの決定や取りかかりが遅かったり、就職活動や公務員試験に時間をとられたりなど、卒業論文/研究の完成が本人にも私にも心配になることもありました。しかし、ゼミで中間発表と相互検討を重ねながら全員が何とか論文を書き上げ、卒業予定者は全員提出できたことをまずは喜びたいです。そして、各自の取り組みの姿勢で反省すべき点は、きちんと振り返っておく必要があります。もちろん私も、各人に適切な指導ができていたかをよく反省しなければなりません。 「文は人なり」(文章は著者の人間性を表わす)と言われる通り、学生それぞれの個性がよく反映された卒業論文/研究になっていると私は思います。皆さんにとって今後、論文/研究の内容が西洋に限らず日本や世界の教育や文化、社会などを理解していく上での原点になることと、執筆の経験がそれぞれの仕事に活かされていくことを祈っています。 |
キーワード1 | フランス共和国 |
キーワード2 | 移民 |
キーワード3 | 社会への適応 |
キーワード4 | ZEP政策 |
キーワード5 | アソシエーション |
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