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学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2017 |
ゼミ名 | 越水 雄二 |
タイトル | 西洋の死刑制度の歴史と変遷 ―死刑制度はこれからの社会に必要か― |
内容 | 本稿は、西洋の死刑制度の起源とその歴史の変遷を時代ごとに追いかけ、その背景を知るとともに先人たちの死刑制度に関する研究に触れながら、現代における死刑制度の在り方を考察したものである。 筆者は死刑制度に対して漠然とした考え方を持っていた。それは、死刑とはそれに値する罪を犯した者を法の下に平等に裁くものであるというものだ。そこに是非を問う余地はなく、そうやって法の権力で国民を抑圧し、制御してきたのだと。しかし、当研究をするにあたって死刑制度の歴史や、またその存廃に関する多様な学者の論文に触れることで考えを改めることになる。死刑制度にはその時々の社会情勢や国民の思想が顕著に反映されており、その是非に関しても時代ごとの変遷があり、そこには膨大な量の議論がなされてきたことを知った。本稿の後半には「威嚇力」というキーワードが登場するが、死刑の是非を問うにあたって、ぜひこの言葉に注目して目を通してもらいたい。 |
講評 | 2017年度の〈西洋教育文化(史)ゼミ〉では、7本の卒業論文が提出されました。また、前年度3年次の本ゼミ参加者のうち1名は、今年度4年次に卒業研究を提出しています。 どの卒業論文/研究のテーマも、執筆者それぞれの興味関心に基づいて自由に設定それたものです。テーマの決定や取りかかりが遅かったり、就職活動や公務員試験に時間をとられたりなど、卒業論文/研究の完成が本人にも私にも心配になることもありました。しかし、ゼミで中間発表と相互検討を重ねながら全員が何とか論文を書き上げ、卒業予定者は全員提出できたことをまずは喜びたいです。そして、各自の取り組みの姿勢で反省すべき点は、きちんと振り返っておく必要があります。もちろん私も、各人に適切な指導ができていたかをよく反省しなければなりません。 「文は人なり」(文章は著者の人間性を表わす)と言われる通り、学生それぞれの個性がよく反映された卒業論文/研究になっていると私は思います。皆さんにとって今後、論文/研究の内容が西洋に限らず日本や世界の教育や文化、社会などを理解していく上での原点になることと、執筆の経験がそれぞれの仕事に活かされていくことを祈っています。 |
キーワード1 | 死刑 |
キーワード2 | 権利 |
キーワード3 | 復讐 |
キーワード4 | 威嚇力 |
キーワード5 | 存廃論 |
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