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学科 メディア学科
年度 2017
ゼミ名 佐伯 順子
タイトル メディアにおける不倫描写―日本のイマドキ事情を踏まえて―
内容 2016年、ベッキーと「ゲスの極み乙女。」のボーカル・川谷絵音の不倫報道が世間をにぎわせた。芸能人だけではなく、一般人でも不倫率が年々上昇傾向にある。昔は既婚男性と独身女性の不倫が多く、妻がそれを我慢するという傾向が多かった。しかし今では既婚者同士の不倫が多く、不倫をされた妻も自分の意見をしっかり言える立場に這い上がった。また不倫報道が増える中、不倫をテーマとして扱ったテレビドラマもともに上昇している。週刊誌では様々な芸能人が猛バッシングを受けている中、現代のドラマはまるで不倫を助長しているかのように多くの作品が作り上げられ、人々の興味を引く。なぜ不倫が私たちの生活に浸透したのだろうか。
本論文では昔と現代の不倫ドラマの映像やキャスティング、不倫報道の取り上げ方といったメディアの不倫描写に注目する。また日本人の不倫への意識や視聴者への影響を考察し、イマドキの不倫事情に焦点を当て、検証を行う。
講評 2017年度卒業生は、佐伯ゼミで学習する映像分析および、関連する新聞、雑誌記事、SNS上の情報の調査、分析の方法を駆使して、映画、新聞、雑誌記事、SNSの情報等を広汎に含む幅広い成果をあげた。また、指導教員の専門分野が、メディア・文化・文学研究に関わる学際性を含むことから、海外の児童文学・文化の日本における受容を社会科学的に論じるというユニークなテーマ設定もみられたのが特徴である。
日本のテレビドラマが描く「不倫」描写の変化について、1980年代、2000年代のドラマを比較し、結婚外恋愛に関する意識調査、社会的実態、メディアが報じる現実の結婚外恋愛に関する情報の分析、海外の離婚事情との比較等も含んで総合的に考察した。2000年代のドラマが女性の視点によりそい、芸能人の現実例ではバッシング報道もありながら、近年は結婚外恋愛について肯定的な情報も少なくないことを明らかにした。プライベートな事由をメディアで公的に報道することの是非も含め、結論部分では、私生活に関わるメディアの過剰な報道が監視社会につながりかねない懸念も指摘した。
キーワード1 不倫
キーワード2 報道
キーワード3 ドラマ
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