詳細 | |
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学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2017 |
ゼミ名 | 中川 吉晴 |
タイトル | 「アウトサイダー」から見る充実した人生 |
内容 | 「アウトサイダー」は自由を求める者である。しかし、彼らの人生は常に倦怠を向かえており、現実世界は無価値であると考える。そして、アウトサイダーは「至高体験」を通じて、非現実から解放されることができる。それにより人生は肯定的になり、「より充実した人生」へとアウトサイダーを近づける。至高体験は精神の集中によって制御することができる。精神集中は、何かに熱中しているときに起こりやすく、アウトサイダーは目的を持つことが必要である。つまり、アウトサイダーの問題は目的の欠如にある。目的は新しい刺激によって見つけやすくなり、そのためには行動することが重要である。そしてアウトサイダーにもう1つ必要なことは信じる心である。決して悲観的にならず、いかなることがあろうと、人生を常に肯定的に考えることが重要である。そうすることでアウトサイダーは救われる。これは現代の人々にも通用する考え方である。 |
講評 | アウトサイダーは、アウトサイダーであるがゆえに、社会生活においては種々の困難に遭遇し、悲劇的な結末を迎えることもあるが、その一方で、人生の意味を見出し、よりリアルな生を生きることもできる。本研究は、アウトサイダーが両義的な存在であることを、コリン・ウィルソンの議論をふまえて丁寧に論じている。また、今日の日本社会を分析し、日本社会がアウトサイダーを生み出しやすい状況にあることを指摘している。そしてアウトサイダーとしての生き方の可能性を明らかにしている点がすぐれている。 |
キーワード1 | コリン・ウィルソン |
キーワード2 | アウトサイダー |
キーワード3 | 至高体験 |
キーワード4 | 自由 |
キーワード5 | 充実した人生 |
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