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学科 産業関係学科
年度 2017
ゼミ名 表 弘一郎
タイトル ソーシャルメディアにおけるクチコミと消費者行動~CGMに着目して~
内容 ソーシャルメディア時代以前の情報発信のあり方や、メディアに関する一連の理論をまとめて考察し、ソーシャルメディア時代に突入した現代での「生産する消費者」というCGMの概念を用いてアンケートを行った。ソーシャルメディアにおけるクチコミが消費者の商品を知るきっかけ、消費行動に及ぼす影響について①未知の商品を知るきっかけ、内容について知るきっかけは2004年と異なり、友人や先輩などよりもソーシャルメディアから得ることが最も大きな割合を占めていること②安いものを買う際に参考にするもので最も大きな割合を占めているのがソーシャルメディアであること③高いものを買う際に参考にするものでは、ソーシャルメディアの占める割合は比較的縮小し、専門家や友人などの対面的なクチコミの割合が高まること。以上の3つの結果が得られた。
ソーシャルメディアにおけるクチコミは、クチコミ情報を受ける人の置かれている状況によって参考度が異なるものであり、高価なものを購入する時にはソーシャルメディア以外からのクチコミ情報を参考にする傾向にあるようである。
講評 2017年度の卒業論文では、9人のうち8人が一次資料を参照し、統計分析まで行なった方がいた点を高く評価したいと思います。聞き取り調査を行なった方のなかには、仮説の検証だけでなく、調査以前の思い込みの是正や思いがけない事実の発見、視野の拡がりなどを経験された方が複数おられ、学問上の意義が明確に読み取れると同時に、「現実」に対する執筆者の眼差しの変化をも感じ取ることができます。調査に際して、質問項目を十分に練り上げずに調査に臨んだ方もいましたが、調査を進めるなかで事柄の認識を新たにされた点は評価できます。
一貫性については、各章節の有機的な結合に若干の問題を抱える論文もあります。また、資料の適切な利用という点での客観性や形式性にやや問題を抱えている論文もありますが、総じて、数多くの文献を活用し、多様な観点から問題の考究を進めた論文が多数を占めた印象を抱いています。独創的で魅力的なテーマ設定をされた論文が多かった点も特筆すべきところですが、何より、魅力的ではあるものの検証が困難かと思われた仮説を慎重かつ真摯に追究された執筆者の皆さんの姿勢を最大限に高く評価したいと思います。
論文の魅力は、ほぼテーマ設定にかかっていると言っても過言ではありません。皆さんの論文テーマは多岐に渡りますが、その多様さが社会の現在の有り様と変容の可能性を如実に映し出しているように思います。
キーワード1 クチコミ
キーワード2 CGM
キーワード3 YouTube
キーワード4 ソーシャルメディア
キーワード5 消費者行動
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