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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2017 |
ゼミ名 | 浦坂 純子 |
タイトル | SI業界の下請けIT人材の逼迫実態-労働環境、人材育成、キャリアの視点から- |
内容 | 本論文では、SI(システムインテグレーション)業界の構造を把握し、いかに下請け企業に勤めるIT人材が逼迫した状況にあるのかという実態把握を目的としている。下請けIT人材の実態に多方面から焦点を当てた研究は少なく、更なる研究への橋渡しをすることが本論文の意義である。 労働時間・環境、人材育成に関しては、既存のアンケート調査、論文から分析を行い、資格、転職に関しては、2社の転職情報サイトを用いて、上流工程に関する求人の数および応募要項の分析を行った。 分析の結果、下請けIT人材は長時間労働の傾向が強くメンタルヘルスが損なわれていること、下請けIT人材個人のキャリアを尊重した人材育成が行われず不満が高まっていること、転職市場を経て業界内キャリアアップをするには実務経験が重要であり、求人数も少なく資格も有用ではないことが明らかになった。これら3点を根拠に、下請けIT人材が業界構造によって逼迫した状況にあることを実証した。 |
講評 | 下請けIT人材が使い捨ての状況にあることはよく分かったが、その構図自体は珍しくなく、SI業界固有の問題とも思えない。上流工程になるほど少数精鋭で狭き門になる(≒求人が少ない)のは自然ではないか。このビジネスモデルに経済合理性がある限り改善は期待できないだろうが、今後どういう形で行き詰まり、事態が変化するのか興味深い。 |
キーワード1 | SI業界 |
キーワード2 | 多重下請け |
キーワード3 | 逼迫状況 |
キーワード4 | キャリア |
キーワード5 | 労働環境 |
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