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学科 産業関係学科
年度 2017
ゼミ名 樋口 純平
タイトル 日本における長時間労働問題
内容 近年、日本では長時間労働が大きな問題となっている。世界の国々と比べても、日本の労働時間は長く、日本人は働きすぎだと言われている。生産性が高く、労働時間が短い国があるにも関わらず、なぜ日本ではこのような問題が起きているのであろうか。様々な角度から働き方について考え、長時間労働をなくすためにはどのようにすべきか考えた。
本論文では、第1章でこのテーマを選んだ理由を述べた。第2章で日本の労働時間が実際どのようになっているかまとめている。第3章では、世界の働き方に注目し、特にドイツ、スウェーデンの政策に注目する。第4章では、日本の長時間労働の要因となっている能力主義に焦点を当てた。第5章では、日本の国の政策、企業の取り組みについて整理する。第6章では、これらを受けて自分なりの長時間労働問題解決の方法についてまとめている。筆者の見解としては、日本の集団主義をなくすこと、重すぎるノルマをなくすこと、ゆとりを確保すること、会社全体の考え方を変えることが重要であるという結論に至った。
講評 卒業論文の作成にあたっては、自分が関心を持ったテーマについて、いろいろと本を読んでみてよかった、多少は苦しいながらも書き進める中に楽しさや充実感があった、と感じてほしいと思う。自分自身に向けて書く、という気持ちが大切と思う。
とはいえ、単なる自己満足に終わってもよくない。自分の設定したテーマについて、先行研究は何を語っているか、現状はどうなっているのか、を知る必要がある。すると、通常は、よく調べるほど自分に語るべきことがあまり残されていないことに気づく。そもそも、卒業論文でオリジナリティのある事実発見や考察を行うことは、たいへんむずかしい。それでも、先行研究を追いかけながら、自分なりに納得のゆくストーリーを展開することはできる。また、少数でもよく選んだ文献と格闘することで、意義のある考察をすることもできる。
本年度の樋口ゼミ生の卒業論文は、どうであったか。テーマ設定としては、私の専門分野である国際人事について論じたもの、昨今の働き方改革について論じたもの、ワークライフバランスや女性活躍について論じたもの、ベンチャー企業について論じたもの、いずれも紆余曲折はあったが、自分の問題関心を定めて取り組むことはできたのではないか。とりあえず、提出予定者が全員、無事に提出できたことにほっとしている。一方、多くの卒論について、もう少し早くスタートすれば、もう少し時間をかけて取り組めば、という感が残ることは否めない。就職活動や単位取得がきわめて順調であったことを考えれば、相当の余力があったはずである。せっかく先行研究を読んだのであれば、整理するのにとどまらず、多少なりとも批判的に検討することができたのではないか。展開したい持論があったのであれば、より丁寧に既存の文献と対峙する必要があったのではないか。そうすることで、卒論を書き上げた際の達成感は、やはり違ってきたように思われる。私自身の反省も述べたい。春学期は就職活動に追われざるをえないが、特に夏休み中の進捗管理をもっとしっかりやるべきであったと思う。ここをしっかり押さえれば、秋学期に踏み込んだ取り組みができたはずだから。また、ユニークな視点を持っていながらスタートがかなり遅れたことで惜しまれる結果になった論文もある。どうして遅れたのか、よく分からない。今後、分かるように努めたいと思う。
キーワード1 長時間労働
キーワード2 過労死
キーワード3 ワークライフバランス
キーワード4  
キーワード5  
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