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学科 産業関係学科
年度 2008
ゼミ名 三山 雅子
タイトル 閉ざされている日本社会~誰もが安心して働ける社会を目指して~
内容 近年、非正規労働者が急激に増加している。この非正規労働者の大半の人が正規労働者として働く事を希望しているけれど、ほとんどの労働者が非正規労働から抜けだせずにいる。そして彼らは安い賃金で将来に雇用不安を抱えながら毎日働き続けている。またこの非正規労働者のうち年収が200万円に満たない労働者は77%を占めている現実がある。さらに所得が低い人ほど企業だけでなく、地域や社会保障制度などからも「孤立」しがちであることが分析の結果わかった。この現状に対して日本政府はジョブカフェ制度やジョブカード制度を打ち出しているが、どれも効果を出しているとは言い難い。今の日本では過労死する程働かされている人もいれば、仕事がなくて明日の生活にも困っている人もおり、働き方の二極化が起こっているのである。そこで本稿は、フレキシキュリティ政策が成功している北欧の国デンマークと、貧困率が日本と同程度で早くから就業支援対策を講じていたイギリスを参考に、日本の課題、問題点を見出す。北欧分析から導かれた含意は、二極化した人々の働き方を是正することによって、誰にとっても平等で開かれた社会にすることである。働き方を是正することによって、誰もが安心して働ける社会を目指して新たな日本の労働政策の在り方を提案する。
講評 今現在の日本社会が喫緊で解決することがもとめられている問題に関して、広く資料に当たり、諸外国の動向もふまえた解決策を提案しているが、その分析はきわめて的確・手際がよい。
キーワード1 ワーキングプア
キーワード2 社会的排除
キーワード3 労働市場の流動性
キーワード4  
キーワード5  
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