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学科 産業関係学科
年度 2017
ゼミ名 樋口 純平
タイトル 再就職が叶える輝く女性の未来
内容 本論文では、働く女性の現状や問題を整理した上で、近年女性の間でニーズが高まっている「再就職」に注目し、それがいかに女性活躍を促進させるか、またその課題を分析し、女性のキャリアデザインに再就職という選択肢を広げることを目的としている。
分析の結果、再就職はやりがいや自己実現を仕事に求めている女性からのニーズが高いこと、再就職経験者からの評価も前職に比べプラスの評価を得ている割合が高いことがわかった。また、近年では結婚や子育てを理由に一度仕事を辞めた女性達の「学び直し」も始まってきており、大学の再就職支援などを活用し、自己啓発や就職活動をやり直す人が増えていることがわかった。しかし一方で、女性は初職を辞める割合が高いこと、女性に多い非正規からの再就職も割合が高いが、非正規は教育訓練やキャリアの形成などにおいても正規と差があるという問題も明らかになった。
再就職という選択肢を今後さらに多くの女性に広げるためには、非正規にも教育訓練やキャリアアップができる機会を増やし、正社員転換などの制度も拡充することが必要である。そして、大学や政府の再就職支援のより一層の拡充、企業の協力が必要となる。
講評 卒業論文の作成にあたっては、自分が関心を持ったテーマについて、いろいろと本を読んでみてよかった、多少は苦しいながらも書き進める中に楽しさや充実感があった、と感じてほしいと思う。自分自身に向けて書く、という気持ちが大切と思う。
とはいえ、単なる自己満足に終わってもよくない。自分の設定したテーマについて、先行研究は何を語っているか、現状はどうなっているのか、を知る必要がある。すると、通常は、よく調べるほど自分に語るべきことがあまり残されていないことに気づく。そもそも、卒業論文でオリジナリティのある事実発見や考察を行うことは、たいへんむずかしい。それでも、先行研究を追いかけながら、自分なりに納得のゆくストーリーを展開することはできる。また、少数でもよく選んだ文献と格闘することで、意義のある考察をすることもできる。
本年度の樋口ゼミ生の卒業論文は、どうであったか。テーマ設定としては、私の専門分野である国際人事について論じたもの、昨今の働き方改革について論じたもの、ワークライフバランスや女性活躍について論じたもの、ベンチャー企業について論じたもの、いずれも紆余曲折はあったが、自分の問題関心を定めて取り組むことはできたのではないか。とりあえず、提出予定者が全員、無事に提出できたことにほっとしている。一方、多くの卒論について、もう少し早くスタートすれば、もう少し時間をかけて取り組めば、という感が残ることは否めない。就職活動や単位取得がきわめて順調であったことを考えれば、相当の余力があったはずである。せっかく先行研究を読んだのであれば、整理するのにとどまらず、多少なりとも批判的に検討することができたのではないか。展開したい持論があったのであれば、より丁寧に既存の文献と対峙する必要があったのではないか。そうすることで、卒論を書き上げた際の達成感は、やはり違ってきたように思われる。私自身の反省も述べたい。春学期は就職活動に追われざるをえないが、特に夏休み中の進捗管理をもっとしっかりやるべきであったと思う。ここをしっかり押さえれば、秋学期に踏み込んだ取り組みができたはずだから。また、ユニークな視点を持っていながらスタートがかなり遅れたことで惜しまれる結果になった論文もある。どうして遅れたのか、よく分からない。今後、分かるように努めたいと思う。
キーワード1 女性活躍推進
キーワード2 女性の再就職
キーワード3 再就職支援
キーワード4 非正規
キーワード5 女性の学び直し
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