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学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2017 |
ゼミ名 | 沖田 行司 |
タイトル | 成瀬仁蔵の教育思想-女子教育を中心に- |
内容 | 成瀬仁蔵は、江戸時代の終わりに現在の山口県である長州吉敷に生まれ、大正までの六〇余年の人生を女子の高等教育に捧げた人物である。当時女子には不要であるとされていた高等教育だが、女性のもつ可能性に期待し高等教育に力を注いできた成瀬の教育思想について本論文で明らかにしていく。第一章では成瀬の思想形成について論じている。思想形成の土台ともいえる、家庭環境と教育体験を明らかにし、さらに成瀬の人生のポイントであるといえる沢山保羅との出会いとキリスト教信仰者となった成瀬のアメリカ留学について言及している。第二章において成瀬の教育理念によって行われた教育実践を、梅花女学校と、自身が創設した日本女子大学を挙げ明らかにしている。第三章では成瀬の女子教育の特質を、著書である『女子教育』を中心とした文献によって明らかにし、また晩年において変化していく成瀬の道徳思想が、帰一協会における帰一思想へと発展したことを明らかにした。 |
講評 | 今年度のゼミ生は卒業論文〈20,000字〉が12名で、卒業研究〈10,000字〉が7名の計19名である。卒業論文を選択した学生は毎週演習の時間に指導していたので、それ程問題はなかったが、卒業研究を選んだ学生は指導がないままに11月を迎えた。そのほとんどが論文の体裁をなしていなかった。参考文献から無断借用したものも見られ、書き直しをしてもらった。字数さえ満たせばいいと思っていた学生には大きな衝撃であったと思う。結局、11月ごろから毎日PC持参で研究室に来てもらい、資料を読んで考えていただき、また質問に応じるという作業をおこなった。その成果もあって、提出日の前日には全員が論文を完成することができた。 私は論文指導を通して、はじめて学生と向かい合うことができると考えている。中には「先生よく勉強してはるな」と学生からお褒めの言葉をいただくこともあった。しかし、それはよく勉強した学生だからこそ、その言葉が出てくると思う。むしろ学生を褒めるしかないのである。体育会に所属する学生が多いのも私のゼミの特質であるが、私は論文作成において、一切妥協はしない。玉石混交ではあったが、全員が努力して立派な論文を書き上げたことに敬意を表したい。 |
キーワード1 | 女子教育 |
キーワード2 | 成瀬仁蔵 |
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