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学科 教育文化学科
年度 2017
ゼミ名 沖田 行司
タイトル 日本道徳教育の教育史的研究
内容 二〇一一年三月十一日、日本を襲った東日本大震災は多くの犠牲者を出し、世界中で報じられた。当時、世界のメディアは復興に励む日本人の姿をクローズアップし、混乱下の中でも秩序と礼儀を守り協力する日本の人々の行動には、日本人独特の国民性が反映されていると賞賛し、尊敬の意を表した。日本人独特の国民性とあるが、日本には諸外国のような道徳教育の根底を差合える特有の定められた「宗教観」が存在しない。それゆえ私たちの国民性を形成してきたのは外ならぬ歴史的におこなわれてきた道徳教育であるといえよう。本研究においては、戦前から戦後にかけて道徳教育がどのように変化し、受け入れられ、日本人独特の道徳観を形成してきたのか、その推移と変遷を辿る。そして、その歴史的背景と道徳教育の変遷をもとに、こんごのにほんお道徳去生野在り方を考えるうえで何が必要であるかを自分なりに考察することを、本研究の教育的意義とする。
講評 今年度のゼミ生は卒業論文〈20,000字〉が12名で、卒業研究〈10,000字〉が7名の計19名である。卒業論文を選択した学生は毎週演習の時間に指導していたので、それ程問題はなかったが、卒業研究を選んだ学生は指導がないままに11月を迎えた。そのほとんどが論文の体裁をなしていなかった。参考文献から無断借用したものも見られ、書き直しをしてもらった。字数さえ満たせばいいと思っていた学生には大きな衝撃であったと思う。結局、11月ごろから毎日PC持参で研究室に来てもらい、資料を読んで考えていただき、また質問に応じるという作業をおこなった。その成果もあって、提出日の前日には全員が論文を完成することができた。
私は論文指導を通して、はじめて学生と向かい合うことができると考えている。中には「先生よく勉強してはるな」と学生からお褒めの言葉をいただくこともあった。しかし、それはよく勉強した学生だからこそ、その言葉が出てくると思う。むしろ学生を褒めるしかないのである。体育会に所属する学生が多いのも私のゼミの特質であるが、私は論文作成において、一切妥協はしない。玉石混交ではあったが、全員が努力して立派な論文を書き上げたことに敬意を表したい。
キーワード1 修身教育
キーワード2 道徳教育
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