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学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2017 |
ゼミ名 | 沖田 行司 |
タイトル | 天野貞祐の教育史的研究 |
内容 | 天野貞祐は、文部大臣として、戦後GHQによって修身教育や教育勅語が禁止された中、道徳教育の必要性や、その在り方について考え、世間に提案した人物である。天野は「知育の徳育性」など独自の道徳教育論を持っており、それをもとに文部大臣時代様々な政策を行った。それらは失敗に終わってしまったが当時の道徳教育における問題を世間に明示することにより、当時の社会に問題意識を植え付けた。天野の一章を見ていき、天野の道徳教育論はどのようなものであったのか、天野は文部大臣時代にどのような道徳教育政策を行ったのかを考察していく。そして、天野の道徳教育論を通して、当為jの教育の問題点や現代の教育が直面する課題を考えていく。天野の道徳教育論は「知識」を「心」から学ぶことによって道徳教育にもつながるという「知育の徳育性」が根底にある。また、国民の愛国心や修身科以外を教える教師の意識を指摘するなど、天野が提起した問題点は多岐にわたる。天野が提起した教育問題は受験や試験の成績中心の現代の教育においても学ぶべきところが大きいと考えられる。 |
講評 | 今年度のゼミ生は卒業論文〈20,000字〉が12名で、卒業研究〈10,000字〉が7名の計19名である。卒業論文を選択した学生は毎週演習の時間に指導していたので、それ程問題はなかったが、卒業研究を選んだ学生は指導がないままに11月を迎えた。そのほとんどが論文の体裁をなしていなかった。参考文献から無断借用したものも見られ、書き直しをしてもらった。字数さえ満たせばいいと思っていた学生には大きな衝撃であったと思う。結局、11月ごろから毎日PC持参で研究室に来てもらい、資料を読んで考えていただき、また質問に応じるという作業をおこなった。その成果もあって、提出日の前日には全員が論文を完成することができた。 私は論文指導を通して、はじめて学生と向かい合うことができると考えている。中には「先生よく勉強してはるな」と学生からお褒めの言葉をいただくこともあった。しかし、それはよく勉強した学生だからこそ、その言葉が出てくると思う。むしろ学生を褒めるしかないのである。体育会に所属する学生が多いのも私のゼミの特質であるが、私は論文作成において、一切妥協はしない。玉石混交ではあったが、全員が努力して立派な論文を書き上げたことに敬意を表したい。 |
キーワード1 | 道徳教育 |
キーワード2 | 天野貞祐 |
キーワード3 | 戦後教育 |
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