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学科 教育文化学科
年度 2017
ゼミ名 沖田 行司
タイトル 武士道の変容と切腹の美学-赤穂浪士らはなぜ死なねばならなかったのか-
内容 武士道とは、武士社会に生きる武士にとって軸となる重要な概念であるが、その性質は武士の地位向上に伴い少しずつ変化していたものであり、また、個人の立場や新年によって何を譲れないものとするかは異なって来るものである。武士道に深く関係する切腹についても調査する。切腹とは日本の武士にのみ見られ、最も名誉ある死に方であったという。どういった経緯で切腹は武士社会に定着していったのか、切腹の歴史について調査し、武士たちの生死観も踏まえて切腹の美学について考察していく。また、世間に大きな影響を与えた赤穂事件についても取り上げる。まず赤穂事件の全容を調査する。なぜ赤穂浪士たちは死ななければならなかったのか、時代背景を抑えながら調査する。さらに、当時の学舎間でも意見が分かれた赤穂義士論争について触れ、彼らを義士としてたたえる賛成派の意見、一方、罪人であるとして罰せねばならないとした批判的な意見の両方を踏まえた上で、私なりの考察をしていく。
講評 今年度のゼミ生は卒業論文〈20,000字〉が12名で、卒業研究〈10,000字〉が7名の計19名である。卒業論文を選択した学生は毎週演習の時間に指導していたので、それ程問題はなかったが、卒業研究を選んだ学生は指導がないままに11月を迎えた。そのほとんどが論文の体裁をなしていなかった。参考文献から無断借用したものも見られ、書き直しをしてもらった。字数さえ満たせばいいと思っていた学生には大きな衝撃であったと思う。結局、11月ごろから毎日PC持参で研究室に来てもらい、資料を読んで考えていただき、また質問に応じるという作業をおこなった。その成果もあって、提出日の前日には全員が論文を完成することができた。
私は論文指導を通して、はじめて学生と向かい合うことができると考えている。中には「先生よく勉強してはるな」と学生からお褒めの言葉をいただくこともあった。しかし、それはよく勉強した学生だからこそ、その言葉が出てくると思う。むしろ学生を褒めるしかないのである。体育会に所属する学生が多いのも私のゼミの特質であるが、私は論文作成において、一切妥協はしない。玉石混交ではあったが、全員が努力して立派な論文を書き上げたことに敬意を表したい。
キーワード1 武士道
キーワード2 切腹
キーワード3 赤穂浪士
キーワード4 赤穂義士論争
キーワード5  
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