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学科 | メディア学科 |
年度 | 2017 |
ゼミ名 | 小黒 純 |
タイトル | 全国紙3紙における10代の投稿―2000年/2008年/2016年の内容分析から |
内容 | 近年若者の新聞離れが進むと言われる一方で、インターネット上には新聞投稿の話題が多くみられる傾向にある。そこで、インターネット世代とされる10代の若者が、新聞に意見を述べる点に注目し、そこから新聞と若者の今後の関わり方が見えてくるのではないかと考えた。本研究では2000年、2008年、2016年の朝日新聞、毎日新聞、読売新聞の全国紙3紙における10代男女の新聞投稿を男女別・年代別・内容別に分類し、それぞれ社ごとの比較を行った。データベースを用いた調査の結果、10代の新聞投稿数は新聞社の創意工夫の甲斐もあり、増加していることが分かった。また、3紙ともに「社会・生活」に関する内容の投稿が多く、少年犯罪や震災に関する話題など当時の世相を表すものも見られた。なかでも、10代を特徴づけるものは自分の将来の夢や目標を紙面で決意表明する内容であった。新聞投稿は10代が全国に決意を述べるという目的にも利用されることが判明した。 |
講評 | 個性的なテーマが揃う ■進捗状況 米国とシンガポールに留学していた2人が復帰し、実質的には18人が卒論を書き切った。 毎年同じことを述べることになるが、ごく少数を除き、提出まで2か月となってようやくエンジンがかかるという状態だった。 「イブ祭前にはほぼ完成させ、12月にはスキー・スノボ合宿の計画を悠々と立てる」という、スケジュール目標は、またもや水泡に帰した。 「取り掛かりは早く」と100回唱えたところで効果がない。そこで夏休み明けには1万文字分を書いて提出するよう求めるなど、さまざまなハードルを課したが、危機感は広がらなかった。 今年度、最も効果があったのは、提出締め切り1か月前に示した、「指導教員が受け止めている各受講生の進捗状況」だった。書き終えている文字数ではなく、あくまで私が主観的に、何%に到達しているかを一覧表にして示した。最高で90%、最低は40%、平均で約60%だった。つまり、だいたい残り4割ぐらいを1か月で猛烈に追い込んで仕上げた、ということになる。 こうして毎年繰り返し「取り組みが遅かった」と書くのは、ひとえに担当教員の指導力のなさによる。ほとんどの受講生にとっては、長い論文を書くことは人生最初のことである。「2万字も書く感覚が分からない」「後回しにしたい」と思うのはごく自然な成り行きだろう。3回生では「課題図書週1冊」のペースには慣れたはずなのに、読書量がまだ不十分だったのかもしれない。4回生になっても研究テーマが定まらないという受講生が少なくなかった。それでも、少なくとも最後の1か月以上は、馬車馬の如く卒論に没頭し、新たな地平が開けたのではないだろうか。 ■研究テーマ 卒論のテーマは、前年までに比べジャーナリズムに関連するものがやや減り、SNS関連のものが増えた。個別に見ると、ジャーナリズムの風刺性、VR、原発関連の新聞広告、マジック(奇術)とCM、10代の投書(新聞投稿)、ドラマにおける不倫の表象など、いずれも個性的なものばかりだった。まさに「一緒に勉強させてもらう」という楽しみを覚えた。 ■総括 例年にもまして、先行研究のレビューをしっかり行うように、また、研究目的が明確かどうか、自己点検するように求めた。さらに、論文の「型」や、参考文献の書き方など細部にもこだわった。結果的に、出来映えは一定水準に達したものが揃った。個性的なテーマばかりだったこともあり、指導する側にとっても、学びと発見の機会を得ることになった。逆に指導力不足を痛感したことは先に述べた通りである。ともかく、卒論を通して最高のメンバーと一緒の時間を過ごせたことは、一生の宝ものとしたい。 |
キーワード1 | 新聞投稿 |
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