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学科 | メディア学科 |
年度 | 2017 |
ゼミ名 | 小黒 純 |
タイトル | なぜ大学生は「インスタ映え」を意識するのか―インタビュー調査を通して― |
内容 | 2017年現在、写真や動画を共有するビジュアルコミュニケーションに特化したSNSであるInstagramが若者を中心に流行している。そのInstagramで、よりフォトジェニックな「インスタ映え」する写真を投稿することに熱意を傾ける大学生も少なくない。承認欲求や自己愛を満たすためにSNSを利用することは先行研究でも指摘されていた。しかし承認欲求や自己愛を満たすためだけに、大学生は「インスタ映え」を意識しているのであろうか。そこで、大学生の男女10人に対してインタビュー調査を行い、一人ひとりの「インスタ映え」に対する意識を分析した。自己満足や他者の目への意識など、大学生が「インスタ映え」を意識する要因は様々であった。そして「インスタ映え」は、自分が他者とは違う「リア充」体験をしているのか、センスが良いのかを現実よりも少しだけ「盛る」ことを支えていることが本研究の最大のテーマである。 |
講評 | 個性的なテーマが揃う ■進捗状況 米国とシンガポールに留学していた2人が復帰し、実質的には18人が卒論を書き切った。 毎年同じことを述べることになるが、ごく少数を除き、提出まで2か月となってようやくエンジンがかかるという状態だった。 「イブ祭前にはほぼ完成させ、12月にはスキー・スノボ合宿の計画を悠々と立てる」という、スケジュール目標は、またもや水泡に帰した。 「取り掛かりは早く」と100回唱えたところで効果がない。そこで夏休み明けには1万文字分を書いて提出するよう求めるなど、さまざまなハードルを課したが、危機感は広がらなかった。 今年度、最も効果があったのは、提出締め切り1か月前に示した、「指導教員が受け止めている各受講生の進捗状況」だった。書き終えている文字数ではなく、あくまで私が主観的に、何%に到達しているかを一覧表にして示した。最高で90%、最低は40%、平均で約60%だった。つまり、だいたい残り4割ぐらいを1か月で猛烈に追い込んで仕上げた、ということになる。 こうして毎年繰り返し「取り組みが遅かった」と書くのは、ひとえに担当教員の指導力のなさによる。ほとんどの受講生にとっては、長い論文を書くことは人生最初のことである。「2万字も書く感覚が分からない」「後回しにしたい」と思うのはごく自然な成り行きだろう。3回生では「課題図書週1冊」のペースには慣れたはずなのに、読書量がまだ不十分だったのかもしれない。4回生になっても研究テーマが定まらないという受講生が少なくなかった。それでも、少なくとも最後の1か月以上は、馬車馬の如く卒論に没頭し、新たな地平が開けたのではないだろうか。 ■研究テーマ 卒論のテーマは、前年までに比べジャーナリズムに関連するものがやや減り、SNS関連のものが増えた。個別に見ると、ジャーナリズムの風刺性、VR、原発関連の新聞広告、マジック(奇術)とCM、10代の投書(新聞投稿)、ドラマにおける不倫の表象など、いずれも個性的なものばかりだった。まさに「一緒に勉強させてもらう」という楽しみを覚えた。 ■総括 例年にもまして、先行研究のレビューをしっかり行うように、また、研究目的が明確かどうか、自己点検するように求めた。さらに、論文の「型」や、参考文献の書き方など細部にもこだわった。結果的に、出来映えは一定水準に達したものが揃った。個性的なテーマばかりだったこともあり、指導する側にとっても、学びと発見の機会を得ることになった。逆に指導力不足を痛感したことは先に述べた通りである。ともかく、卒論を通して最高のメンバーと一緒の時間を過ごせたことは、一生の宝ものとしたい。 |
キーワード1 | インスタ映え |
キーワード2 | SNS |
キーワード3 | |
キーワード4 | ビジュアルコミュニケーション |
キーワード5 | 大学生 |
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