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学科 | メディア学科 |
年度 | 2017 |
ゼミ名 | 伊藤 高史 |
タイトル | 尖閣(釣魚)諸島問題から見るメディア・ナショナリズム |
内容 | 2012年は,尖閣(釣魚)諸島問題をきっかけとして、日中両国の国民ナショナリズムが高揚した時期である。中国では国民が自発的に1972年の日中国交正常化以来最大規模の「反日デモ」が行われた一方、日本では東京都が尖閣(釣魚)諸島の購入を計画し、国民から14億円もの寄附金が集められた。2012年には,両国とも、国民のナショナリズムに合わせて尖閣諸(釣魚)島に関する多くの報道が見られた。また,これらの報道は両国民のナショナリズムを再生産した。本稿では、尖閣(釣魚)諸島問題を通じて、日本の代表新聞紙の『朝日新聞』と『読売新聞』の異同を中国の代表新聞紙の『人民日報』と比べ、日中両国の国民の間で沸き起こったナショナリズムを比較し,大石裕が定義した概念の「メディア・ナショナリズム」、すなわち、マスメディア及びインターネットなどのニューメディアの普及が国民国家のナショナリズムを増幅させる一連の現象の高揚と衰退の過程を明らかにした。 |
講評 | 大石裕の「メディア・ナショナリズム」の概要を基礎にして,日中間の大きな外交問題となっている尖閣諸島の問題について,両国の代表的新聞の論調とその変化を実証的に分析した論文でした。メディア学科の学生らしい,手堅い取り組みだったと思います。実証的な分析の中から,大石の「メディア・ナショナリズム」の定義が,必ずしも当てはまらない事例があるということを発見したことには大きな価値があったと思います。 |
キーワード1 | 尖閣(釣魚)諸島問題 |
キーワード2 | メディア・ナショナリズム |
キーワード3 | 反日デモ |
キーワード4 | 尖閣国有化 |
キーワード5 | 日中関係 |
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