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学科 | 社会学科 |
年度 | 2017 |
ゼミ名 | 小林 久高 |
タイトル | 蓋然的観光・可能的観光・不可能的観光 |
内容 | 本稿は、既存の観光のまなざし概念では捉えられない、ある観光地にこの観光客はまなざしを向けるが、あの観光客はまなざしを向けないという問題について取り組むことで、観光のまなざし概念を批判的にすすめることを狙いとしている。アーリの観光のまなざし概念は、近年、観光の社会学的研究においては必ず引用されると言っても過言でもないほどだが、その引用のされ方には道具的なものが多く、問題点についての指摘さえもアーリが持つ前提を共有したうえで、というものが多かった。本稿は、そのような背景を踏まえて、日常と非日常という観光のまなざし概念の二項対立から敢えて逸れ、可能と不可能という軸を設定し、その条件をブルデューの経済資本・文化資本に見ることにより、誰がどの観光地にまなざしを向けているかについて理論的に考察することを可能にした。そして、本稿では、この枠組が歴史的に観光を振り返っても重要であることを、観光がそもそもどのようなものとして近世からあったかを紐解いていくことで明らかにし、また、この枠組が社会の説明に留まるものではなく、「余暇からの疎外」を対象化し乗り越えていくための契機にもなることを示した。 |
講評 | 観光社会学の新たな枠組み構築に挑戦した意欲的な論文である。そのアイディアもまた興味深い。 |
キーワード1 | 観光のまなざし |
キーワード2 | 差異化 |
キーワード3 | 文化資本 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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