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学科 | メディア学科 |
年度 | 2017 |
ゼミ名 | 池田 謙一 |
タイトル | 社会的地位と趣味の相関から見る文化的多様性についての考察 |
内容 | 本論文は世帯年収が示す社会的地位によって好む趣味・自分が好む趣味以外の他の趣味に対する知識・関心度合いの程度に差異が生じるか、それとも社会的地位とは関係なく「個人が好む趣味」によって差異が生じるのか明らかにすることが目的である。自分が好む趣味以外の知識・関心の程度を調査することで文化への寛容度、つまり文化的多様性の程度に差異を生じさせているのは何であるか明らかにしていく。それに伴い、「高尚な趣味」「軽い趣味」の認識について調査することも目的の一つとなっている。 ヨーロッパの先行研究との比較を基軸として調査した結果、先行研究とは異なる結果となり、文化的多様性に影響を及ぼしているのは社会的地位ではなく個人が好む趣味、つまり高尚な趣味を好むか軽い趣味を好むかで差異が生じることが明らかになった。今後は個人の趣味嗜好が文化的多様性にいかにして影響を及ぼすかについて調査することが必要であると考えられる。 |
講評 | 今年は、インターネット調査による合同の卒論データの取得以外に、さまざまな手法でデータを取得し、卒論に結びつけたものがあった。テレビ報道を提示し、テレビのインパクトについてのインタビューをしたものもあれば、ドラマの登場人物の名前と性格の相関性についての検討もあり、ツイッターのリツイートの動機についてのインタビュー、さらにはインターネット調査の分析とインタビューを合わせたものもあった。 こうした点で、目的に合わせてゼミ生が適切と思われる実証の方法にこだわった点はよかったと思う。また、インターネット調査の中での仮説検証についても、実験手法を用いた分析も含めて、工夫されたものがあった。 これらは評価できる点だが、一方で、仮説の検証がシンプルでなくどこが分析の肝心な点かわかりにくい、仮説が検証できなかった場合の原因の考察が甘い、といった問題もしばしば目に付いた。卒論の提出が12月の後半でとても早く、ネット調査から分析の時間が十分に持てなかったためであるとも考えられるが、社会に出れば、同様の時間の制約下で結果をきちんと出す、問題があればしっかり対 処する、といったことが求められるので、卒論の反省を踏まえて、今後、活躍してほしい。 |
キーワード1 | 文化的多様性 |
キーワード2 | 文化 |
キーワード3 | 趣味 |
キーワード4 | ブルデュー |
キーワード5 | 社会的地位 |
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