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学科 | 社会学科 |
年度 | 2017 |
ゼミ名 | 藤本 昌代 |
タイトル | アニメの「舞台」が「聖地」になる日 |
内容 | 旅行の目的は十人十色である。その目的の1つに、アニメの舞台を訪れる「アニメ聖地巡礼」というものが挙げられる。では、アニメの「聖地」とは一体どのようなものなのか。本稿ではアニメの聖地の定義づけや、聖地巡礼の構造を明らかにするため、4つの聖地で巡礼者に対してインタビューを行った。その結果、聖地の定義はファンが聖地に何を求めているかによって変化することが明らかになった。聖地巡礼の目的は、聖地巡礼を何度も行うことによって「①作品の追体験」から「②オタク同士のコミュニティ」と「③地域との交流」へとシフトするのである。聖地巡礼という行為は地域の人たちが功利的にアニメを利用しようとするのではなく、アニメが好きであるということを巡礼者に示すことで、ファンと地域に相互理解が生まれることによって生まれるものであるといえる。アニメファンは、ただ舞台を訪れるだけでなく、そこから新たな何かを生み出しているのである。 |
講評 | 本論文はアニメの舞台となった地域が「聖地」化され、ファンが巡礼を行う行為についてまとめたものである。「聖地巡礼」が一瞬のブームに終わるものと継続的に発展するものの両方が存在することに着目し、4つの地域で聞き取り調査を行っている。商業主義によって「聖地」にされた地域やアニメファンが密かに楽しみを見出す「聖地」、地域住民との交流により新たな付加価値を生み出す「聖地」などいくつかの種類があり、繰り返し同じ地域を訪問する「巡礼者たち」の行為を「①作品の追体験」から「②オタク同士のコミュニティ」と「③地域との交流」へとシフトすることを発見した意欲作である。 |
キーワード1 | アニメ聖地巡礼 |
キーワード2 | オタク |
キーワード3 | 地域との交流 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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