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学科 教育文化学科
年度 2008
ゼミ名 沖田 行司
タイトル 志賀重昂の国粋保存主義と国際主義―明治二〇年代の思想状況と教育―
内容 志賀重昂(一八六三~一九二七)は、陸羯南らとともに政教社を設立し、雑誌『日本人』などを通して言論活動を行ったジャーナリストであり、明治二〇年代の世論形成に大きな影響力を持った人物である。国粋保存主義を提唱した志賀は、日清戦争及び日露戦争においてナショナリズムを高めたと理解されていることも多いが、先行研究において、志賀の思想が、上からの欧化政策に対する、下からの国粋化であり、近代化にともなう西洋文化の受容の際の主体性の確立を国民の一人ひとりに求めたため、むしろ在野的立場の思想であることがわかる。
志賀は移民教育論を通して、日本の教育のあり方について述べており、国家に限定されない普遍的な人間の育成が必要であると論じている。これは、グローバル化が進む現在の日本について考えたときに、果たしてそこに主体性はあるのかという疑問を投げかける点と国際化という観点から教育を考えたという点で今日の日本における教育のあり方や日本のこれからの方向性に対しひとつの示唆を与えうる。   
講評 本年度の卒業論文は、日本の近世・近代の人物の教育思想を現代的な視点から再検討を試みたものや、体育会活動など4年間の学生生活を総括しようとする論文もあり、いずれも、読み応えのある個性的な論文が多く見られた。
キーワード1 志賀重昂
キーワード2 国粋保存主義
キーワード3 国際主義
キーワード4  
キーワード5  
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