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学科 | メディア学科 |
年度 | 2017 |
ゼミ名 | 竹内 幸絵 |
タイトル | 実写映画化成功の鍵-『セトウツミ』から学ぶ”間”- |
内容 | ただ2人の男子高校生が放課後、河原で会話をして、時間を潰すところだけを描いた漫画『セトウツミ』。その実写化映画の独特な“間”が面白いと話題になった。本論文では、その漫画の実写化映画の、“間”に焦点を当てた。漫画や小説などの紙媒体を映像化するときに必ず生まれる“間”は、原作に何も指定されていないため、実写化映画制作の際に大きなハードルとなる。時間的な指定がない漫画から、指定のある映像へと変化する中で、映画『セトウツミ』はどのようにして、上手く“間”を作り出したのかを探るべく、ビートたけしの著書『間抜けの構造』を教科書に、『セトウツミ』の“間”を分析した。その結果、『セトウツミ』の中に、「時間的な“間”」、「空間的な“間”」、「演技の“間”・役者同士の“間”」が顕著に表れており、また、その“間”の生み出し方にも、ビートたけしとは違ったオリジナリティーがあることが明らかになった。 |
講評 | 本論文の成功はビートたけしの著書『間抜けの構造』に出会ったことにあるだろう。執筆者と共に同書を読んだが、映画監督であり話芸の秀でた芸人であるたけし氏の“間”に対する深い思考がふんだんに書かれた書で、当初は論文のテーマに迷い、ようやく決めた後にも分析方法を決められずにいた執筆者の気持ちに強く響いた。加えて彼女が選んだ、ただただ日常の会話シーンが続く作品『セトウツミ』も、“間”を考察するには他にない程好適な素材であった。この本と作品との掛け算で論文の骨組みが固まっていったころには、「小説・マンガの実写化」というメディア学科にふさわしいテーマを射程に捉えた本格派の論文となっていった。すなわち、時間的な指定がない紙媒体から時間指定を必要とする映像へと変換する際には“間”への配慮が不可欠であり、この成否が実写化作品の成否をわける。この重要な点を彼女の視野から解き明かしていった。自他ともに認める個性的なファッションセンスを持ち、常に変化を楽しむ彼女の、これまた独特の素材の選択と掛け算で執筆した彼女らしい卒論になった。 |
キーワード1 | 間 |
キーワード2 | 実写化 |
キーワード3 | 漫画 |
キーワード4 | 映画 |
キーワード5 | ビートたけし |
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