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学科 メディア学科
年度 2017
ゼミ名 竹内 幸絵
タイトル インターネットから起きた儀礼的行動~「祭り」から学ぶ2ちゃんねるの在り方~
内容 「2ちゃんねる」にどのようなイメージを持っているだろうか。小学生の頃に「掲示板サイトは犯罪や事件に巻き込まれやすい」と学校で教えられた。そのため2ちゃんねる=危険というイメージを抱いていた。しかし実際に利用すると危険というよりも、むしろ楽しい場であると感じた。その要因が2ちゃんねるで起きた「祭り」である。そこで筆者は2ちゃんねるを危険という言葉でひとまとめにしていいものなのかという疑問を投げかけ、本論文で検証、考察している。題材にする祭り「性の6時間を正すために6時間正拳突きをしようと思う」について、先行研究で述べられていた「儀礼的パフォーマンス」の構造が存在するのかを掲示板から得られる情報、そして祭りを起こした方へのインタビューから分析している。これらの検証から儀礼的パフォーマンスの構造が存在すると決定づけることに成功し、2ちゃんねるがどういったものであるのかということを考察している。
講評 執筆者が卒論の調査テーマに「2ちゃんねる」を選ぶと相談してきたとき、「炎上」現象や際限のない悪口のスレッド分析を目的とするのかと問うた。すると、その逆だという。「2ちゃんねる」がもたらす益の面の論者がどこにもいない。私はその最初になりたい、というのだ。よく知られている通り「2ちゃんねる」は匿名の掲示板で、自由な発言が出来る場ゆえに悪意も多く、そのスレッドには良い印象が持たれていない。しかしその自由さが、Net上のバーチャルなつながりではなく、リアルな集まりや楽しみをも生み出しているという。「2ちゃんねる」ならではの若者のこうした行動(本論では「祭り」と称されている)の分析は、Net社会の未来へのヒントになるのではないか。本論の主旨はここにあった。実際にナンセンスギャグのような「2ちゃんねる」での深い意味のない遊びの拡散に成功した知人へのインタビューを行い、同様の現象との比較を行った。それらから現実世界からの離脱が生み出すNet社会発の仲間意識を分析した。
いつの時代も新しいメディアには悪の評価がつけられやすい。しかし彼女は使い方を誤らなければ「2ちゃんねる」にも未来がある、と結論付けた。意外性のある題材からメディア論を仕上げた卒論である。
キーワード1 2ちゃんねる
キーワード2 祭り
キーワード3 儀礼的パフォーマンス
キーワード4 コミュニケーション
キーワード5 インターネット
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