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学科 | 社会学科 |
年度 | 2017 |
ゼミ名 | 立木 茂雄 |
タイトル | だんじりのローカル・トラック―大阪府富田林市東條地区を事例に― |
内容 | 「これまでの進路選択、これからの地域間移動は、何を要因に決定づけられるのか」多くの社会学者によって研究されてきたこのテーマを、「中学時代」という特定の時期に焦点を当ててインタビュー調査を行なった。 インタビュー対象者は全員同じ地区に住み、同じ小学校・中学校の卒業生である。彼・彼女らにアポイントをとってそれぞれの中学時代における考え方や環境をインタビューしていった結果、現在にいたるまでの進路選択については先行研究どおりであった。つまり、学業に対する取り組み方や受験に対する意識が後の学歴に大きく影響していたのである。しかし、今後の地域間移動においては予想外の結果となった。つまり、「だんじり」への関わり方が地元に残る・戻るという考え方に大きく影響していたのだ。当地区に根付いているだんじりに深く関わる人ほど地元で就職したり、最終的に戻ってきたいと発言していた。 本論文では、この研究を通して明らかになった、本地区をケース・スタディとした新たなローカル・トラックを提示する。 |
講評 | 吉川徹の『学歴社会のローカルトラック』に想を得て、対象を中学時代に据えて地域間移動の要因を質的に探った野心的な社会学研究です。最初は、吉川の変数をもとに中学後の進路選択を説明しようとしていましたが、今後も地域にとどまるか・戻るか、それとも転出するかを決定的に左右するのは、学歴に関係する要因ではなく、だんじりへの関わり方にあることを発見しました。いわばだんじりのローカルトラックを提唱する理論研究を提案する野心的研究成果をあげることができました。 |
キーワード1 | 学歴 |
キーワード2 | 進路選択 |
キーワード3 | 地域間移動 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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