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学科 | 社会学科 |
年度 | 2018 |
ゼミ名 | 板垣 竜太 |
タイトル | 若者の消費行動と場所意識に関する社会学的研究―女子大学生の買い物に関する意識調査を通じて― |
内容 | インターネットを通じていつどこでもモノが買える現代において、百貨店やその他商業施設は生き残りをかけ独自の戦略を行っている。しかし、現代の消費者は場所よりモノに着目しており、買い物をする場所への関心は薄れているのではないだろうか。本稿では現役女子大学生と4, 50代女性にインタビュー調査を行い、現代の女子大学生の買い物する場所への意識とその社会的背景を明らかにする。調査の結果、現代の女子大学生は百貨店の社会的ブランド力を意識しなくなっていること、商業施設の中で行く店を固定する買い物スタイルであること、買い物する〈場所〉より〈モノ〉に着目していることが判明した。これらの背景には、情報収集方法の変化があると言える。現代の女子大学生は、投稿する機能が強調されてきたインスタグラムを実際には情報収集ツールとして重視しており、それが買い物に関する意識に深く影響していることが明らかになった。 |
講評 | 百貨店は近代消費文化の象徴的存在であるが、買い物の場所としての特権的地位は以前に比べて薄まっているように見える。本論文は女子大学生が消費行動をするうえでの場所意識を研究対象に据え、「何を」「どこで」買うかという選択の現代的特徴を明らかにしようとした社会学的研究である。若干地味な結論とはいえ、およそ30年前に女子大学生だった人と現役大学生とを比較し、微妙なニュアンスを含むインタビューをおこない、場所からモノへといった意識の変化や、商品選択における<自己世界>といった知見を客観的に導き出し、丹念に記述している点は高く評価できる。 |
キーワード1 | 買い物 |
キーワード2 | 場所に関する意識 |
キーワード3 | インスタグラム |
キーワード4 | 女子大生 |
キーワード5 | |
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