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学科 社会学科
年度 2018
ゼミ名 板垣 竜太
タイトル 裏切りから見る対人関係の実態-大学生の裏切られた経験を事例に-
内容 私たちは、どのような人、どのような行為を裏切りと意味づけるのか、そしてその後の対処法や関係には何によって決まるのだろうか、インタビュー調査を基に考えた。結果として以下のことが分かった。裏切りには、信頼度の高さがある行為を裏切りであると感じる範囲、親密度の高さがある行為が強い・弱い裏切りであると感じる尺度となっていることが分かった。社会的規範によって生まれる集団の凝集性、流動性が行為に影響を与え裏切りと意味づけられていた。裏切りだと感じる行為は、作為期待の不作為と不作為期待の作為どちらも存在するが、秘密をばらされるといったような不作為期待の作為の方がよりネガティブに感じ傷つく。対処法には、主に行為の種類が影響しておりその後の関係には、親密度や集団凝集性、流動性ややむ負えない理由や関係継続が利益になっていることが影響していた。
講評 裏切られるという経験を社会心理学的に研究しようとした論文である。実感としては分かっても調査設計をし、客観的に調べるのは難しいテーマである。実際、論旨が決して明確ではなく、説得力のない記述も見られるが、26人ものインタビュイーに話を聞き、信頼・親密・凝集といった「裏切り」の生じやすい人間関係の特性を抽出し、裏切られた行為の類型およびその後の対処法や関係などを系統的にまとめようとした点は評価できる。さらに分析的に論述すれば今後の計量的な研究にも道を開けるようにも感じられるだけに、やや惜しさが残る。
キーワード1 裏切り
キーワード2 信頼
キーワード3 社会的規範
キーワード4  
キーワード5  
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