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学科 社会学科
年度 2018
ゼミ名 板垣 竜太
タイトル 韓国社会におけるフェミニスト・アイデンティティーの形成 ―「ヤング・ヤング・フェミニスト」のライフヒストリー分析を中心に―
内容 本論文は、韓国社会において、2015年以降に登場した「ヤング・ヤング・フェミニスト(young-young-feminist)」たちのアイデンティティー形成について考察をおこなった。韓国で女性たちを中心とした社会運動がなかったわけではないが、2015年からのフェミニズム熱風は肯定的であろうが否定的であろうが、その存在感を誇示している。このような背景を踏まえて登場した若いフェミニストたちのライフヒストリー分析を通じて、彼らがどのような背景をもってフェミニスト・アイデンティティーを形成し、進んで韓国社会においてフェミニズムがどのような位置にあるのか、間接的に確認した。若いフェミニストたちは、自らフェミニストと認識し、日常を変える方法を身近な所で模索して実践している。それにもかかわらず、フェミニズム運動のその否定的な部分に注目されつつ、フェミニストに対する認識は悪化しており、フェミニズムに対する偏見と誤解が漫然している社会であることを確認した。
講評 韓国社会では近年新たなフェミニズムの流れが広がっており、それに対する社会的関心も高まっている。本論文では昨今の「ヤング・ヤング・フェミニスト」を対象にインタビューを実施し、彼女らがフェミニストになるプロセスやその後の生活および運動との関わり方などについて明らかにした。期待していたほどにはインタビューや参与観察が進まず心配したし、結果的に3人の偏りあるインタビュイーにしか話を聞けなかったのには物足りなさがある。そうしたなかでも、デモなどに積極参加するわけでもないがフェミニストとしてのアイデンティティを保つ人々の存在を浮き彫りにし、「フェミニズム」への強い偏見のなかで日々の実践をおこなっている点を明らかにしたことには意義があると思う。
キーワード1 フェミニズム
キーワード2 フェミニスト・アイデンティティー
キーワード3 ヤング・ヤング・フェミニスト
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