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学科 社会学科
年度 2018
ゼミ名 小林 久高
タイトル 〈ボーイズラブ〉の魅力―描かれる関係性の対等性―
内容 本稿において論じるのは、男性同士の恋愛や性愛を描いた創作ジャンルである〈ボーイズラブ〉が女性たちの支持を集めてきた背景である。〈ボーイズラブ〉成立の過程や、今日の〈ボーイズラブ〉文化について解説した後、先行研究についてのまとめを行った。〈ボーイズラブ〉が体現してきたのは、女性読者たちによる男性中心的なジェンダー観への異議申し立てであり、性愛も含めた対等な関係性であった。その実現のために、既存の異性愛規範にある程度沿ったジェンダー観を男性同士のカップルに割り当て、その上で物語の中で両者の対等な関係性を実現する過程を描くという手段が取られているのである。今日の〈ボーイズラブ〉の中でもメインとなっているBL作品の分析を通して先行研究の妥当性を実証した上で、対等な関係性の実現は男性の恋愛感情による動揺や執着のような、「男性の弱さ」がカップル間の対等な関係性の達成に寄与していることを明らかにした。
講評 文献や資料の内容分析から、ボーイズラブの世界に魅力を感じる女性の意識を明らかにしている。これまでなされてきた議論とは異なる自らの仮説を説得的に提示しており興味深い。
キーワード1 ボーイズラブ
キーワード2 ジェンダー観
キーワード3 対等な関係性
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