詳細
学科 社会学科
年度 2018
ゼミ名 藤本 昌代
タイトル 女性が求める理想の男性像の変遷
内容 時代とともに「女性らしさ」の変遷を分析した文献は数多く見受けられる。しかし、「男性らしさ」の変遷を分析した文献は少ない。本論文は、過去30年間分の、女性向け雑誌『an・an』の言説分析を行い、そこに記載されている「魅力的な男性」「好きな男ランキング」「失敗しない男選び」などといった記事から、時代によって女性が求めている理想の男性像を分析した。本質的な女性の憧れという意味での理想の男性像は時代によって左右されるものではないが、女性が社会を生き抜くために男性に求める理想像は、世相を反映しているということがわかった。また、「優しさ」などの細かい要素も時代によって意味合いが変化しているということも分かった。
講評 本稿は異性から愛されるということがどのように変遷してきたかという点について焦点を当て、雑誌の言説分析によって検証するものである。特に本研究では女性に好評価を受ける「男らしさ」の変遷を女性誌でのランキング、そこで強調されている語りから、各時代に求められる「男らしさ」の変遷を実証している。男性に関するジェンダー論が少ない中、女性の目を通した「男らしさ」を分析した本研究は興味深い。分析結果から明らかになったのは、(1)90年代前半までは身体に関わる男らしさが強調され、(2)90年代末期頃から内面において情熱的な姿勢より自然体の姿勢や女性を立ててくれる男性に人気が集まり、(3)2000年代以降では「草食系男子」が登場し、(4)2010年頃から精神的に女性を守ってくれる男性が支持されるようになっている。2010年以降は経済恐慌直後であったり、その後、震災があったりしたため、安心、安定が男性に求められるキーワードだと考察されている。
キーワード1 ジェンダー
キーワード2 男らしさ
キーワード3 言説分析
キーワード4  
キーワード5  
戻 る
Copyright (C) Doshisha University All Rights Reserved.