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学科 社会学科
年度 2018
ゼミ名 藤本 昌代
タイトル 女性アイドルの脱神性化過程について
内容 近年、音楽産業の衰退によって音楽ソフト市場の売上はピーク時の半分近くまで落ち込んでいる。こうした状況下でなお成長中なのがグループアイドル事業だ。成功の要因に現代アイドルの特徴である「会いに行ける」アイドルというコンセプトが大きな役割を果たしている。本稿では女性アイドルの脱神聖化過程について歌詞分析を通じて検討する。女性アイドルの距離感が変化したイベントとして、バラエティ番組内でのオーディション制度や「キャラ性」と「アーティスト性」の融合、「会いに行ける」アイドルなどが挙げられる。こうした経緯はアイドルの神聖性が消失した脱神性化の過程だと言い換えることができる。神聖性を失い等身大の少女になった女性アイドルの変化がどのような形で表れているかを証明するために13アーティストを選出し、各50曲の歌詞を分析した。その結果として等身大の少女であることを表現する語彙の増加が顕著にみられ、女性アイドルと社会規範の変化の関連を発見することができた。
講評 本稿は女性アイドルの変遷と歌詞に描かれる女性像の変遷を読み解いた論文である。本研究の手法は歌手ランキングの推移と彼女らが歌った楽曲の歌詞をKHCorderを用いてテキストマイニングを行い、その関係性、時代ごとの女性に求められる要素について分析を行っている。1970年代~現在までの女性アイドルのうちトップ10から、13組を選抜し、彼女らが歌った楽曲の各50曲分の歌詞を分析している。結果は「恋愛」「悲恋」「成長」の3要素に分けられる内容であり、神格化されていた時代から、未完成な存在を支援するファンの志向を反映したような歌詞になっていることを突き止めている。
キーワード1 歌詞分析
キーワード2 女性アイドル
キーワード3 テキストマイニング分析
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