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学科 | 社会学科 |
年度 | 2018 |
ゼミ名 | 藤本 昌代 |
タイトル | 若者の他人との付き合い方-カラオケ行動を通してみる- |
内容 | 今の若者にとって最も友達と遊びやすい遊びの筆頭にくるぐらいカラオケというのは若者にとってとても大事なコミュニケーションツールである。本研究では、ひとりを好む傾向にある若者のひとり行動のひとつである「ひとりカラオケ」という現象に焦点を当てつつ、「集団でのカラオケ」と「ひとりカラオケ」から若者の友人との付き合い方を明らかにすることを目的とする。そこでカラオケについて対象者10人に対してインタビュー調査を行った。ひとりカラオケに行っている人を恥の文化に関係する「ぼっち」スキルアップ系、コスパ系、歌自体が好き系の3タイプがあると仮設を立てた。またひとりカラオケに行かない人も恥の文化に関係する仮説を立てた。インタビュー調査の結果、ひとりカラオケに行っている人の理由として筆者が立てた3タイプ以外のタイプが現れた。またひとりカラオケに行っていない人の理由においてもデジタルコンテンツの充実が大きな影響を与えていることが分かった。 |
講評 | 本稿は「ひとカラ(1人カラオケ)」という近年の若者の行動に見られる興味深い現象から、若者の他者観、友人関係を読み解く論文である。本研究は「ひとカラ」に行く若者の行動を規定する要因として、(1)下手な自分を見せたくない(恥をかきたくない)、(2)友人とカラオケに行く際、上手な自分を演出する(印象操作)、(3)状況志向な若者がカラオケに行くのも友人を切り替えているになどついて検証した。その結果、1人でスキルアップをしたい者、カラオケチェーンのサービスが充実してきたため、1人で過ごす場所としてカフェや勉強場所などの「空間」として利用する者、1人で歌の順番待ちもせず好きなだけ歌えるという歌うこと自体が好きな者という、比較的ポジティブな理由を挙げたものが多かった。複雑な内面を持ち合わせると言われる現代の若者であるが、カラオケに関しては喫茶店よりコストパフォーマンスがよい、歌が好きなどのポジティブな理由で利用している者が多く、他者との距離感がうまく作れないコミュニケーション下手な若者像による「ひとカラ」ではないことが明らかになった。 |
キーワード1 | カラオケ |
キーワード2 | 恥の文化 |
キーワード3 | 友人との付き合い方 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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