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学科 社会学科
年度 2018
ゼミ名 藤本 昌代
タイトル 高齢者の憩いの場としてのゲームセンター
内容 最近、平日の昼間のゲームセンターが高齢者の憩いの場になっているという話を聞いたことはあるだろうか。本研究では、世間一般において若者の遊技場とイメージされるゲームセンターに高齢者が集まっているという点に意外性を感じ、研究を進めた。先行研究としては、ゲームセンターについての研究と、高齢者の生活実態に関する研究を扱った。ゲームセンターへの参与観察と常連の高齢者男性へのインタビュー調査を実施し、現代におけるゲームセンターの変化と、なぜ彼らがゲームセンターに集まるのかを分析した。彼らがゲームセンターに通うプロセスには定年退職後の3つの環境変化や、他の集団所属の有無が関わっていた。ゲームセンターに通う高齢者は人と関わりたいという傾向よりも、一人で集中して楽しみたいという傾向があった。ゲームセンターは、孤立しがちな高齢者の家以外の居場所としての役割を担っていることが明らかになった。
講評 本稿は若者の遊技場というイメージの強いゲームセンターに集う高齢者が増加しているという興味深い現象に着目したものである。調査は参与観察とインタビューで行われ、高齢者がゲームセンターに集まる理由が分析された。結果は高齢者はゲームを安く長く楽しめる場としてゲームセンターを評価する以外にも、「憩いの場」と感じており、家にいたくない、他に趣味がない、他に集団所属がないなど、孤立しがちな人々が集っていた。しかし、彼らは常連客同士で積極的に会話をすることもなく、互いについて詳しく知ろうとはしていないことから、プライバシーに踏み込まず、家以外の「居場所」として、経済的に低コストであるゲームセンターを好んで利用しているということが明らかになった。
キーワード1 高齢者
キーワード2 ゲームセンター
キーワード3 居場所
キーワード4 定年退職
キーワード5 社会的孤立
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