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学科 社会学科
年度 2018
ゼミ名 藤本 昌代
タイトル 男性の幸福感―家庭生活、仕事、友人関係の3領域からの考察―
内容 幸福感に関する研究は男女間など社会属性間で比較されていることが多く、男性に焦点を当てた研究は少ない。男性の幸福感について、男性間比較を行うことで詳細に分析し、新たな傾向を発見することが本研究の目的である。本稿はJGSS-2010のデータを用いた二次分析を行った。幸福感を示す指標として①家庭生活満足度、②仕事満足度、③友人関係満足度の3つを用い、各満足度に関連があると思われる項目について世代観比較を行った。分析の結果、妻の就労形態が男性の幸福感に影響していなかったが、男性の家庭内役割意識の希薄さがその1要因だと考えられる。官公庁勤務の男性の幸福感が高いという特徴的な傾向が確認されたが、当時の不景気が男性を安定志向にさせた影響だと考えられる。集団に所属する男性は幸福感が高い傾向があり、特に40代男性は仕事関連・地域の集団へ、老年期男性は利他的な活動をする集団へ参加し社会貢献することが幸福感を高めると考えられる。
講評 本稿は男性の幸福感について社会的属性別に比較し、誰が最も幸せを感じて暮らしているのかということを分析したものである。分析データは2010年のJGSSデータを用いている。本研究では幸福感に関して、男性が年齢を経て、どのように幸福感を変化させていくのかということに着目している。分析対象を男性に限定し、彼らの家庭生活満足度、仕事満足度、友人関係満足度を属性別に比較している。分析結果として興味深い点として(1)家庭生活満足度は、妻の就業形態(フルタイム・パートタイム・専業主婦)にかかわらず大きな差はなく、妻が長時間在宅することが夫の幸福とつながっているとは言えないことが発見された。(2)仕事満足度は、大企業勤務者よりも官公庁勤務者の方が満足度が高い傾向があった。(3)友人関係満足度では、老年期の男性は利他的な行動につながる集団への関与が幸福感を高めていた。
キーワード1 男性
キーワード2 幸福感
キーワード3 家庭生活
キーワード4 仕事
キーワード5 友人関係
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