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学科 社会学科
年度 2018
ゼミ名 河口 充勇
タイトル 道と町の接続 道から分析する京都市山科 ―山科とはどういう町なのか―
内容 京都市山科は昔から東海道や奈良街道をはじめとする街道の通る町として発展してきた歴史があり、地域内には他にも多くの古街道が残っている土地である。新しく整備された幹線道路と古街道では通過交通の種類や量、それぞれの沿道の建物などは異なり、それらの差が町並みの差異というものを生み出している。つまり道は通っている周囲の町に影響を与えていると言えるのではないか。本稿では山科を東西に通る沿道風景の全く異なる三つの街道を調査対象とし、社会学の視点で分析し、道が周辺地域に与える影響を考察した。さらにもっと広い視点で道が山科という地域全体においてどのような影響を与えているのか地域の固有性に関しても考察したい。そこで山科の全体像を大まかに把握するために山科で生活している人にインタビュー調査を行なった。調査の結果、山科を縦横無尽に通る古街道は歴史的価値があるだけなく山科の人々の生活の中心でもあり、沿道だけでなく山科という地域全体の固有性を成している一因であることがわかった。同時に、山科が抱える地域間格差の問題や道路交通の問題の原因でもあり、良くも悪くも影響を与えていることがわかった。
講評 私が担当したゼミでは4名が卒業論文を提出した。研究テーマは、「SNSにおける『炎上』のメカニズム」、「アイドルオタクの『趣味コミュニティ』」、「道と町(地域社会)の相互作用」、「アニメ作品に表象される社会」といった、どれも社会学領域での先行研究が少ないものばかりであった。4名はそれぞれに“道なき道”を行く不安・苦労を経験しながら、真摯に対象と向き合い、粘り強く研究に取り組んだ。その結果として、“粗削り”であることは否めないものの、それぞれが単なる先行研究の塗り直しに終わらない、オリジナリティの高い論文になったと思う。論文完成にいたるまでの「もがき苦しみ」の経験が、彼・彼女らのこれからのキャリア活動にとって一つの糧になればと願う。
キーワード1 京都市山科
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キーワード3 地域の課題
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