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学科 教育文化学科
年度 2018
ゼミ名 井上 智義
タイトル 昔話絵本が幼児に与える影響
内容  現在、物語絵本の中でも、日本の伝統ある「昔話絵本」を「残酷なシーンが多い」等の理由で幼児に読み聞かせることを意識的に避け、習慣や言語を身につかせることを目的とした「知識絵本」を積極的に採用する家庭や保育施設が少なくない。この現状は、今後「昔話絵本」という日本文化の消滅の危機を示唆しているが、現在「昔話絵本」に関する研究はあまり行われておらず、「昔話絵本」がなぜ幼児にとって必要なのかが曖昧である。よって本稿では幼児にとっての「昔話絵本」の存在意義を明確化することを目的とし研究した。
 結果として、幼児に「昔話絵本」を読み聞かせることは「読み手」との共有体験を与え、両者の絆を深める点や、道徳性を発達させる点において非常に有効であることが示された。
 また、最後に本稿では過去の文化をありのまま描写した「昔話絵本」を読み聞かせることで幼児の異文化理解能力に影響を及ぼすと主張した。
講評 今年度、私が指導した卒業研究の4回生の学生は、8名でした。私は基本的には月に一度しか京都に戻らなかったため、ゼミも担当せずに、集中講義の形で、指導しました。個別指導は面談の形で各自最低3回、そのほかはメールでの指導となりました。
8名の研究テーマは、子育てや学習習慣の問題、教師と子どもの問題、体験学習と意欲の問題、絵本と幼児、国際結婚の子どもの問題など多岐にわたりました。しかし、いずれも私が講義で取り上げたトピックに関連していて、しかも各自のオリジナリティが示されたものでした。
受講生各自の頑張りとその成果としての論文に敬意を表したいと思います。いずれも心理学の論文の体裁をとり、読み応えのあるものとなっていると評価しています。
キーワード1 昔話絵本
キーワード2 幼児
キーワード3 読み聞かせ
キーワード4 道徳性
キーワード5 異文化理解
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