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学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2018 |
ゼミ名 | 吉田 亮 |
タイトル | 1980年代~1990年代東欧系ユダヤ人とアメリカの多文化化-多文化主義の牽引者アール・ラーブの事例から |
内容 | 本稿では、1980年代から1990年代のアメリカ社会におけるユダヤ系と当該社会のマイノリティの人権運動の関係性について研究を行った。先行研究では、ユダヤ系が歴史的にマイノリティ集団の権利について抗争してきたことが述べられているも、公民権運動後のユダヤ系マイノリティの権利尊重に向けた活動の分析や、活動の核心となるユダヤ系の民族の特有性の変化を論じる研究が不足していた。そこで、公民権運動以降のユダヤ系(主に3,4世)の実態を考察するため、ユダヤ系の特有性を核心としてリベラルな活動を行っていたJCRC、そしてこの組織の執行責任者であるアール・ラーブを取り上げ、ユダヤ系が当該社会でどのような活動を行っていたのか、「多文化主義」の概念に触れながら活動の核心の変化とともに明らかにした。第一章では、1980年代から1990年代におけるアメリカ社会とユダヤ系、そしてラーブの経歴について説明している。第二章ではラーブの著書から当該社会のユダヤ系とラーブの思想を読み取り、第三章ではラーブのインタビュー記事から当該社会でのJCRCとラーブの活動を分析し、マイノリティの人権運動との関係性を論述している。 |
講評 | アール・ラーブを事例に、当該時期のユダヤ系がアメリカ社会の「民主的」な多文化化にどのような貢献をしたかについて論じる。同化力が高く、マイノリティの人権拡大の牽引者というユダヤ系に対する先行研究の評価とは違い、本論ではラーブがエスニック集団としてのユダヤ系の経験・価値観やイスラエルへのトランスナショナルな繋がりをどのように公民権運動や思想に生かしたかを、ラーブの一次文献およびインタビユー資料を駆使して明らかにしようとした点は評価できる。 |
キーワード1 | ユダヤ系 |
キーワード2 | マイノリティ |
キーワード3 | アイデンティティ |
キーワード4 | 多文化主義 |
キーワード5 | |
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