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学科 産業関係学科
年度 2018
ゼミ名 浦坂 純子
タイトル 部活動指導員の活用に向けて
内容  本論文では、部活動の顧問教員の負担の大きさを背景に制度化された「部活動指導員」について、教育委員会と学校現場への聞きとり調査を通じて、制度化の経緯や目的、学校現場での運用の実態を理解することで、部活動指導員が顧問教員に与える影響と制度活用を進めるための課題を明らかにすることを目的としている。
 聞きとり調査の結果、部活動指導員は部活動の指導体制の充実に寄与している一方で、制度運用の成否は担い手に依存しており、顧問教員の負担、特に勤務時間に与える影響は十分に認められなかった。また、勤務時間帯の特殊性から、担い手不足であることに加え、部活動を任せられる専門人材を集めるのは容易でないことが分かった。
 部活動指導員は、事例によっては効果が認められるが、担い手や現場での制度運用に依存しているのが現状である。国や教育委員会が制度整備を進めること、学校との連携で現場を理解することが、部活動指導員の有効活用には不可欠だと考える。
講評  教員の過重労働の要因の一つに部活動の指導があり、その改善のために導入された部活動指導員が本当に負担軽減に寄与しているのかという明確な問題意識のもとに、緻密な事例調査を通じて論じた秀作である。制度導入から日が浅く、検証には限界があるものの、かなりの部分が現場任せになっている問題点が浮き彫りになったのは非常に興味深い。
キーワード1 部活動指導員
キーワード2 勤務時間
キーワード3 負担軽減
キーワード4 顧問教員
キーワード5 公立中学校
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