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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2018 |
ゼミ名 | 寺井 基博 |
タイトル | 研究開発人材の処遇改善 |
内容 | 本稿は、先行研究を用いて日本の民間企業における研究開発人材の評価処遇とキャリアパスを明らかにすることを目的とする。欧米諸国と日本の研究開発職の評価・処遇の比較や、そのことに関して国内の企業での比較を通して、日本の民間企業の研究開発職の働き方を明らかにする。研究開発職のキャリアに関して、日本は、博士課程を卒業せず、修士の学位のみで研究職に就くことができ、また、「年齢限界」説に見られるように、キャリアと年齢の関係性は深いことが明らかとなった。日本の研究者・技術者の処遇は他職と同様年功賃金制下にあるといえるであろう。反対に、欧米諸国では外部労働市場が発達しているため、博士号を取得していないと、研究職には就くことができないことが多いことがうかがえる。日本の研究者は世代にかかわらず研究への専念志向を持つのに対し、欧米諸国では若いうちから管理職を目指す。これは、給与が日本は年齢等を含む属人給であるのに対し、欧米諸国は職務給であることが関係するといえるであろう。 |
講評 | 本論文は、日本企業の研究開発者が「報われない」「リスペクトされない」と指摘される現状に関心をもち、日本と欧米諸外国との研究開発人材のキャリアパスの違いを明らかにしようと試みた論考である。日本では、専門職(プロフェッショナル)よりも管理職が評価されるしくみの中で、管理職を目指さなければ処遇が上がらないことから、研究に専念することができない環境があることが確認された。少ない先行研究のなかで、客観的な分析に努められている点がよい。 |
キーワード1 | 研究開発人材 |
キーワード2 | 年齢限界 |
キーワード3 | 労働市場 |
キーワード4 | |
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