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学科 メディア学科
年度 2018
ゼミ名 竹内 幸絵
タイトル ディズニーにとってのハローキティ―ダッフィーの人気の秘密―
内容 本論文では、なぜ映画から出てきたわけではないダッフィーというキャラクターが、ディズニーシーのシンボルといっても過言ではないほどに人気になったのかという疑問を明らかにするために研究を行った。
本論文の調査では、インタビュー調査によるダッフィーに対する意見の収集と分析、ダッフィーとハローキティとの比較などを行った。これらのことから、ダッフィーが人気になった理由にはディズニー感が薄いことやハローキティ的要素が複数含まれているということ、その特徴によって消費者それぞれの感情に寄り添うことができるキャラクターであることを確認し、サンリオ的な要素が多いダッフィーが日本人にとって親しみやすいキャラクターであると考察した。またこのことから、キャラクターの世界観を消費することよりも、自らの感情やストーリーをキャラクターに投影しやすいことが消費者にとって重要であると考えられるという結論に至った。
講評 ダッフィー(ディズニーベア)を鞄につけている大学生女子は本当に多い。ディズニー好きの筆者は当初、なぜそんなにも人気なのか、全く理解できないと話していた。きっと彼女らはミニーがミッキーにプレゼントしたぬいぐるみというダッフィー誕生のストーリーに心酔しているコアファンなのだ。そうした映画でもないストーリーが受け入れられる事情を探りたい。当初の彼女の研究目的はそこにあった。ところがこの仮説は最初のインタビューで全く崩れてしまった。ダッフィーの所持者にダッフィーのコアファンはほとんどいなかったのだ。それではなぜ彼女らはダッフィーを購入したのだ??
論文は迷走する。彼女は初夏にはテーマを全く変えてしまう構想も持ち込んできた。しかしその不思議さこそがテーマになるのでは?と助言し、なぜダッフィーを買ったのか、彼女らにとってミッキーやドナルドといった普通のディズニーキャラクターとダッフィーとは何が違うのかを探ろうと助言した。
転機は二度目のインタビューとハローキティ論を読んだことだった。パステルカラー、無表情、設定がうっすらしていてストーリーがない、サブキャラでそのうすさを補完するといったハローキティ論で指摘されている要素がすべてダッフィーにも当てはまる。ダッフィーファンは、ディズニーイメージが濃くなキャラクターを求めていた。そこには表情のないキャラクターとして人気を博したキティと同じ志向がみてとれる。日本人にミッキーもドナルドも濃すぎるのだと。
一回目の仮設が崩れた時にあきらめないでよかった。素晴らしい論文になったことを自信にして、新しい世界でも彼女らしい視点で粘り強く活躍してほしい。

キーワード1 ダッフィー
キーワード2 ハローキティ
キーワード3 ストーリー
キーワード4 個性の薄さ
キーワード5 感情の投影
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