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学科 教育文化学科
年度 2008
ゼミ名 越水 雄二
タイトル ナチス政権下におけるプロパガンダの特性について
内容 現在の我々の生活はナチスドイツ時代よりもっと多くのプロパガンダ媒体・または手法にさらされている。プロパガンダの礎をつくり、その典型モデルとされるナチスのプロパガンダを検証することは我々の生活の中に潜むプロパガンダを確認すると共に我々が出来得ることは何なのかを考えることである。
本論ではプロパガンダの天才と言われたゲッベルスの策略を中心にナチスがどのように権力を獲得し、ドイツ民衆の心を惹きつけていったかを検証する。ナチスはラジオなど、当時最新の文明もプロパガンダに取り込み、最大に活用した。
本論を通して理解したことは、ナチスは恐怖でもって人々を支配していたのではないという確信である。そしてナチスは「近代化の推進力」の側面も持っていたと推測できる。ナチスは民主主義の発展を促したと同時に人々に政治参加の意識を与えた。
一側面からの判断や思い込みが非常に危険であり、物事を多面的に捉える必要性を、改めてこの研究を通して学ぶことができた。 
講評 このゼミでは、西洋の教育文化にかかわる研究テーマを一人ひとりが自分の興味関心に基づいて定め、およそ一年間―中には構想段階から一年半近く―、卒業論文に取り組んできました。2万字の卒論を執筆したのが12名、1万字の卒論を執筆したのが4名です。提出された各論文は、先行研究を超える独創的な成果に至ったものは残念ながらありませんが、著者の努力と工夫の跡が窺える点ではユニークな学習と考察の成果と評価できます。
ゼミ生を指導したというよりも、私は皆さんの卒論作成に併走しながら、さまざまな問題について学び、考える機会をもたせてもらいました。中には、おそらく一生、自分自身からは決して着目しなかっただろうと思うテーマもあり、それらを扱う卒論に出会えたことをありがたく感じています。また、自分も知っている、あるいは考えた経験をもつテーマについても、他者の視点からの調査と検討を媒介にして改めて理解を深められ、うれしく思います。こうした感謝や喜びの気持ちは、ゼミ生同士でも共有されているでしょう。
キーワード1 プロパガンダ
キーワード2 ゲッベルス
キーワード3 ナチス
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