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学科 | 社会福祉学科 |
年度 | 2018 |
ゼミ名 | 木原 活信 |
タイトル | 子どもたちを社会で育てることの重要性に関する一考察 ―虐待経験が脳へ及ぼす影響の脅威性― |
内容 | 近年、幼少期における身体的・性的・心理的な虐待が大きな社会問題となっている。高柳友紀によると、被虐待的な経験を幼少期から経験して育ち、養育者との愛着関係がうまく形成されていない児童は、ストレスに対する抵抗力が弱い。児童虐待では幼少期の脳の発達段階において、虐待ストレスにより脳に負荷がかかる。以上の二点を踏まえ、本研究では、幼少期の被虐待体験が児童の脳へ与える影響に焦点を当てたうえで、虐待体験が子どもたちの人格形成にまで深刻な影響を与えることに留意し、被虐待児の脳への治療や支援にとどまらず、被虐待児を社会の中で支援する重要性や子育ての集団化・公然化の必要性を提示した。以上のことを考慮したうえで、児童虐待問題の予防、児童虐待体験からの回復を促すための社会的養護環境・支援体制、社会全体で子どもたちを育てる意識の重要性という三つのカテゴリーに分けて、児童虐待問題への施策を提示した。 |
講評 | 幼少期の被虐待体験が児童の脳へ与える影響に焦点を当て、虐待体験が子どもたちの人格形成にまで深刻な影響を与えることを問題視し、被虐待児の脳への治療や支援にとどまらず、被虐待児を社会の中で支援する重要性を提示した。虐待問題のなかではあまり顧みられなかった脳への影響に着目し、それを基礎文献から議論して実践に役立てようとした点は評価できる。今後は、子供の専門家としてこの成果を活かして更に前進していってもらいたい。 |
キーワード1 | 児童虐待 |
キーワード2 | 被虐待児 |
キーワード3 | 幼少期ストレス |
キーワード4 | 脳 |
キーワード5 | 愛着 |
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