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学科 教育文化学科
年度 2008
ゼミ名 越水 雄二
タイトル ハンセン病患者救済をキリスト教精神から見る
内容 この論文では、キリスト教信者たちが、ハンセン病患者をキリスト教の精神でどのように癒していったのかを考える。ハンセン病患者の療養所を初めて作ったのは、キリスト教の牧師であった。他にも、歴史を見てみると、仏教徒より、キリスト教徒の方が救済に携わっているのが見られる。これはなぜだろうか。私は、この理由はキリスト教精神でもある「隣人を愛しなさい」というキリストの教えから来ているのではないかと考え、隣人愛について自分なりに考察してみることにした。そして、キリスト教徒が行ったハンセン病救済で行ってきたことをありのままに述べ、宣教師として熊本にやってきたハンナ・リデルがなぜハンセン病の病院を創立することになったのか、ハンセン病と誤診された井深八重が、なぜハンセン病の救済にあたろうとしたのか。そして、ハンセン病患者であった森元美代治・美恵子夫妻がハンセン病を患い、世の中に何を訴えたいのかを考え、キリスト教の理解を深める。
講評 このゼミでは、西洋の教育文化にかかわる研究テーマを一人ひとりが自分の興味関心に基づいて定め、およそ一年間―中には構想段階から一年半近く―、卒業論文に取り組んできました。2万字の卒論を執筆したのが12名、1万字の卒論を執筆したのが4名です。提出された各論文は、先行研究を超える独創的な成果に至ったものは残念ながらありませんが、著者の努力と工夫の跡が窺える点ではユニークな学習と考察の成果と評価できます。
ゼミ生を指導したというよりも、私は皆さんの卒論作成に併走しながら、さまざまな問題について学び、考える機会をもたせてもらいました。中には、おそらく一生、自分自身からは決して着目しなかっただろうと思うテーマもあり、それらを扱う卒論に出会えたことをありがたく感じています。また、自分も知っている、あるいは考えた経験をもつテーマについても、他者の視点からの調査と検討を媒介にして改めて理解を深められ、うれしく思います。こうした感謝や喜びの気持ちは、ゼミ生同士でも共有されているでしょう。
キーワード1 ハンセン病
キーワード2 キリスト教精神
キーワード3 隣人愛
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