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学科 社会福祉学科
年度 2018
ゼミ名 Martha MENSENDIEK
タイトル 貧困世帯における子どもの教育機会均等について ~すべての子どもの高校卒業を目指して~
内容  現代の日本は6人に1人の子どもが相対的貧困であり、先進国35か国の中でも9番目に貧困率が高いのである。貧困世帯の半数近くはひとり親世帯で子どもは様々な不利な状況にある。経済的な問題だけではなく、心理的・精神的な問題、ひとり親世帯特に母子世帯特有の問題を抱えている。様々な問題を抱えながら子どもを学校に通わせるのは、授業料や教科書代以外にも費用がかかるため貧困世帯にとっては厳しいのが現状である。義務教育による無償化や就学援助制度、高等学校等就学支援金制度と国として施策は行っているが、制度が全てをカバーしているわけではない。
 また、高校進学率98%と義務教育化しているのにもかかわらず毎年6万人もの子どもが高校を中退しており、その多くは学校に居場所がないことが理由である。学歴社会の日本において社会に出るために必要とされている支援は、基礎学力をつけるだけの学習支援ではなく居場所となるような学習支援が必要と結論づけた。
講評 日本の子どもの貧困と教育の機会に着目した筆者は、児童養護施設での実習体験が一つの原点となった。施設の子どもたちも含めて、貧困世帯の子どもたちの教育機会の均等が保障されているのかという問題意識をもって研究に取り組んだ。貧困と進学の実態と、国の就学支援制度の実施状況などを述べたうえで、課題を考察した。筆者は、日本では実は教育の機会の不平等が存在すること、そして教育こそ貧困の連鎖を断ち切る一つの重要な手段であること、また、貧困家庭の子どもたちが進学するために学習支援も含めて何が必要なのかについて提示でき、説得力ある論文を仕上げた。
キーワード1 貧困の連鎖
キーワード2 ひとり親世帯
キーワード3 教育機会
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