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学科 | 社会福祉学科 |
年度 | 2018 |
ゼミ名 | 山田 裕子 |
タイトル | 家庭の社会経済的環境と貧困問題が与える子どもの学習への影響 -教育格差を克服するために- |
内容 | 近年、日本でも家庭環境や貧困問題と教育の関連性について多くの指摘がなされている。様々な調査により、中間~富裕世帯と貧困世帯では、子どもの学力や学びへの意欲、そして親の子に対する教育的関心に差が見られており、家庭の社会経済的地位が子どもの教育に及ぼす影響は大きいことがわかる。そのような経済格差の中で教育格差を克服しようとするときにキーワードとなるものの一つに非認知的能力があり、この能力は子どもの将来の社会的成功につながるとされている。現在の教育施策では、低所得世帯に対する金銭補助や非認知的能力向上を目的とした教育方法を実践しているが、依然として家庭の社会経済的地位による学力等の差は残っており、貧困世帯の中でもひとり親世帯での差が大きい。21世紀の高度知識社会に対応するための学びの高度化を達成するには、教育施策としてのひとり親支援が重要となる。 |
講評 | 著者は、子どもの家庭環境と教育達成の関係に関心を持ち、そのような研究が始められた35年以上前の文献を含め、最近の研究までを辿りました。経済格差が近年さらに大きくなっている現実の中で、低所得家庭への経済的支援をはじめ、経済的格差と教育格差を緩衝する方策を探る試みは、非認知的能力とその原点となる自己肯定感の力と、それらを高める経験を与える機会と非認知的教育の重要性を見出しています。この卒論は各章の終わりに「本章のまとめ」を備え、次の章に橋渡しする、論理的な収斂を実現した論文であり、それが最終章で次世代の教育に対する建設的な提言を可能にしたと思われます・ |
キーワード1 | 社会経済的地位 |
キーワード2 | 学校外教育 |
キーワード3 | 貧困 |
キーワード4 | 子どもの貧困 |
キーワード5 | 非認知能力 |
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