詳細 | |
---|---|
学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2008 |
ゼミ名 | 越水 雄二 |
タイトル | キリスト教の異端―ヤコブ・ベーメは何故、異端となったか― |
内容 | 妖怪、魔術、錬金術、カバラ、占星術など、私たちの知る異端には様々なものがある。しかし、その線引きは非常に曖昧なものである。その曖昧な区分けによって、不遇な扱いを受けているものは、私たちが考えているよりも多い。私たちは安易に物事を分類してしまい、その本質を見ることもなく黙殺するだけならまだしも、知らないままに蔑むこともある。これはかつて自分の信仰を貫き通した偉人にも、理不尽な形で降りかかったのである。 この論文では、キリスト教の異端であり、迫害を受けながらも自らの信仰を持ち続けたヤコブ・ベーメ(1575-1624)にスポットを当て、ベーメがどのようにして異端となったか、どのような扱いを受けたのかなど、彼の生涯、思想、時代背景を追って、彼の行いは本当に異端として迫害されなければならなかったのかについて考えていく。そして現代に生きる私たちがベーメから何を学ぶべきか、どうするべきかについても考えていく。 |
講評 | このゼミでは、西洋の教育文化にかかわる研究テーマを一人ひとりが自分の興味関心に基づいて定め、およそ一年間―中には構想段階から一年半近く―、卒業論文に取り組んできました。2万字の卒論を執筆したのが12名、1万字の卒論を執筆したのが4名です。提出された各論文は、先行研究を超える独創的な成果に至ったものは残念ながらありませんが、著者の努力と工夫の跡が窺える点ではユニークな学習と考察の成果と評価できます。 ゼミ生を指導したというよりも、私は皆さんの卒論作成に併走しながら、さまざまな問題について学び、考える機会をもたせてもらいました。中には、おそらく一生、自分自身からは決して着目しなかっただろうと思うテーマもあり、それらを扱う卒論に出会えたことをありがたく感じています。また、自分も知っている、あるいは考えた経験をもつテーマについても、他者の視点からの調査と検討を媒介にして改めて理解を深められ、うれしく思います。こうした感謝や喜びの気持ちは、ゼミ生同士でも共有されているでしょう。 |
キーワード1 | ヤコブ |
キーワード2 | ベーメ |
キーワード3 | キリスト教 |
キーワード4 | 異端 |
キーワード5 | |
戻 る |