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学科 教育文化学科
年度 2008
ゼミ名 越水 雄二
タイトル グリム童話の変遷から見る親子関係と社会状況の関係
内容 童話は親子のふれあいのための道具の一つであり、価値観・社会状況が映し出されていると考えたので、童話の中から現代を考えたいと思い、時代背景が異なり現在でも広く親しまれている『グリム童話』を取り上げる。
『グリム童話』はグリム兄弟により1812~1857年まで7度改訂された。この目的は社会状況の変化により当初とは変化し、当時の教育観に後押しされ、かつ二人の教育観が影響したので、子どもが読みやすいように変化させた痕跡を物語っているといえる。具体的に『白雪姫』と『ヘンゼルとグレーテル』を取り上げて、改訂された表現の特徴を示す。また、この童話には多くの子どもの主人公が登場する。彼らの行動を分析することで子どもの本性を垣間見られる。本論を通して、3点のグリム童話を読む意義を考えた。そして、人生には逃げることのできない苦が待ち受けているが、それに立ち向かうことのできる勇気を子どもに与えられるように伝えていかなければならない。 
講評 このゼミでは、西洋の教育文化にかかわる研究テーマを一人ひとりが自分の興味関心に基づいて定め、およそ一年間―中には構想段階から一年半近く―、卒業論文に取り組んできました。2万字の卒論を執筆したのが12名、1万字の卒論を執筆したのが4名です。提出された各論文は、先行研究を超える独創的な成果に至ったものは残念ながらありませんが、著者の努力と工夫の跡が窺える点ではユニークな学習と考察の成果と評価できます。
ゼミ生を指導したというよりも、私は皆さんの卒論作成に併走しながら、さまざまな問題について学び、考える機会をもたせてもらいました。中には、おそらく一生、自分自身からは決して着目しなかっただろうと思うテーマもあり、それらを扱う卒論に出会えたことをありがたく感じています。また、自分も知っている、あるいは考えた経験をもつテーマについても、他者の視点からの調査と検討を媒介にして改めて理解を深められ、うれしく思います。こうした感謝や喜びの気持ちは、ゼミ生同士でも共有されているでしょう。
キーワード1 子供と大人の架け橋
キーワード2 グリム童話の改訂
キーワード3 白雪姫
キーワード4  
キーワード5  
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